オラクルが組み込みJava搭載のIoTカーを開発:組み込み開発ニュース
日本オラクルは、同社の組み込みJava「Oracle Java Embedded」やビッグデータのアナリティクス基盤を用いたIoT(モノのインターネット)時代のコンセプトカーを開発したと発表した。
日本オラクルは2014年12月2日、同社の組み込みJava「Oracle Java Embedded」やビッグデータのアナリティクス基盤を用いた、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)時代のコンセプトカーを開発したと発表した。同年12月4日にフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンが開催する「フリースケール・テクノロジ・フォーラム・ジャパン2014」で初公開し、「2014 TRON Symposium」(2014年12月10〜12日、東京ミッドタウン)でも展示を行う。
このIoTコンセプトカーは、日本オラクルとフリースケール、車載ソフト開発ツールを手掛けるイータス、イーソルの4社が協力して開発した。同車内では、ベース車であるSUV「BMW X5」のECU(電子制御ユニット)から、イータスの適合ツール「INCA」を使って、走行速度やエンジン回転数、アクセル開度などの車両情報を取得する。
次に、フリースケールの「i.MX 6シリーズ」を搭載する車載情報機器プラットフォーム上では、車両情報の収集/送信およびセンサーの制御を行う「Oracle Java ME Embedded 8」と、それらの情報をダッシュボードに表示する「Oracle JavaFX Embedded」が稼働している。加えて、車両の各種センサー情報を識別/集約して、サーバへつなぐセンサーゲートウェイ機能となる「Oracle Event Processing for Embedded」も動作している。
これらの車両情報を長期的に蓄積し、走行情報の分析および車両側へのフィードバックを行うサーバは、Linux OSである「Oracle Linux」と、「Oracle WebLogic Server」、「Oracle Coherence」、「Oracle Event Processing」を活用したインメモリプロセッシング基盤、ビッグデータの管理/蓄積を行う「Oracle Database」、ビッグデータアナリティクス製品「Oracle Endeca Information Discovery」によるデータ分析基盤から構成されているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「IoTの全てにJavaを」――オラクル、Java活用でInternet of Thingsに攻勢
日本オラクルは、「Javaを活用したInternet of Things(IoT:モノのインターネット)の取り組み」に関する記者説明会を開催。2014年4月30日(米国時間)に提供開始予定の「Java ME Embedded 8」の概要と、Java ME Embedded 8を活用したIoTへの取り組みを紹介した。 - オラクルとフリースケールが「モノのインターネット」時代に向け関係強化
Freescale SemiconductorとOracleは、「モノのインターネット(Internet of Things)」の急速な進化に対応すべく、広範なパートナーシップを構築することで合意した。 - 組み込みJavaのいま−携帯電話、Blu-rayに続くモノ
携帯電話やBlu-rayなどでJavaの利用は着実に広がりつつある。あらためて組み込み分野でのJavaの可能性を考えてみよう