復活2年目のダットサンブランドが目指すもの:ダットサン 事業本部長 インタビュー(1/3 ページ)
ダットサンブランドが復活した2013年、新型車である「GO」と「GO+」の評判はそう芳しいものとはいえなかった。復活から2年目となる2014年を迎え、ダットサンブランドはどのような方向性を目指そうとしているのか。「インドネシア国際モーターショー2014」の会場で、同ブランド事業本部長のヴァンサン・コベ氏に聞いた。
1981年以来、途絶えていたダットサンブランドが復活する。そのニュースを聞いて、約1年前になる2013年9月、「インドネシア国際モーターショー2013」に駆け付けた。アジアにおける“ダッツン”(このように発音されている)のブランドイメージは信頼性の面でかなり高く、現地でのメディアの期待もひとしおだった。ところが、いざダットサンから発表された新型車、「GO」と「GO+」の評判はそう芳しいものとはいえなかった。というのも、期待の高さに対して、コンパクトハッチバックのGOと、そのリアエンドを210mm延長して3列シート車に仕立てたGO+というラインアップでは、あまりにも現実的すぎたからだ。
あれから1年経った2014年9月、「インドネシア国際モーターショー2014」のプレスデーには、前回をはるかに越える数のメディアが集まっていた。注目の理由は、インドネシアは平均年齢が20代後半と若く、約2億5000万人という巨大な人口を抱えているからだ。日本はもちろん、近隣のタイやマレーシアといった自動車生産国から見ても魅力的な市場である。
年間6〜8%という高い成長率を背景に、日本からの投資も増えている。2013年はLCGC(Low Cost Green Car:約100万円以下で現地調達率の高い低燃費車)優遇政策の導入もあって、トヨタ自動車、ダイハツ工業、スズキが現地の生産拠点を強化し、ホンダも自動車工場を新設するなどの発表が相次いだ。
2014年は、三菱自動車がインドネシア国際モーターショー2014の開催直前にインドネシア工場の開所式を行っている。韓国や米国の自動車ブランドもインドネシアでの販売を強化しつつある。
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