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カマコンバレー!? 鎌倉ヤバイ! ――クラウドファンディングで鎌倉から世界へzenmono通信(2/2 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、村式 代表取締役の住吉優さんにお話を伺った。

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enmono三木氏 90%を超えるのは、なかなか大変です。どのようなプロジェクトがありますか?

住吉氏 最近成功したチャレンジは、鎌倉初のダンスフェスティバルです。舞踏と鎌倉の歴史を融合させる、非常にまれなイベントです。他には防災イベントや子ども達のアフタースクールなど、iikuniによって街の人のアイデアがどんどん形になっています。

enmono三木氏 iikuniがあることで、カマコンバレーが非常に活性化していると思います。お金という分かりやすい指標があって、支援してもらったら結果を出さなければならない状況になるので。日本全国に似たようなコミュニティはありますが、アイデアは出ても、なかなか結果が出ないんですよね。

住吉氏 iikuniを立ち上げる前にも、「カマコンバレーとクラウドファンディングは相性がいいのでは」という話になりました。その時にちょうど、村式が「COUNTDOWN」というWebサイトを運営していて、クラウドファンディングのプラットフォームを持っていたのです。やはり、皆の力を合わせて何かを実現するような、日本的な感じのサービスが好きなので、村式はそのような事業がメインですね。クラウドファンディングは新しい仕組みのように言われていますが、実は(昔ながらの)日本的なサービスだと思います。日本には、伊勢神宮へ参拝するための費用を皆から少しずつ集める「お伊勢講」という仕組みがありました。それが逆輸入された感じのサービスだと思うのです。

enmono三木氏 村式の一番新しい事業について教えてください。

住吉氏 新しい事業は、「クレイジージャパン村式」です。「日本的な技術・文化とテクノロジーが融合したような、異質なものが同調するような商品を世界に届ける」というコンセプトでやっています。クラウドファンディングとは別の軸で、地域を盛り上げる方法を考えていた時に、江戸の兜(かぶと)・甲冑(かっちゅう)の本を見たんです。私が今まで触れてきたものと次元が違うインパクトがあって、技術的にもすごいし、本当にカッコイイ。どうしてそのようなモノづくりができたのかと考えると、恐らく「大名が無理難題のようなすごいモノを職人に発注して、それを職人さんたちが喜々として作っていたのだろう」と思ったのです。それで、現代に置き換えて「世界の富豪と職人のタッグで、“ヤバイもの”を作ってもらおう」と始めました。

enmono三木氏 (例えば)「歩く大仏ロボット」ですか?

住吉氏 3億くらいでできるようです。このような、「無理だろう」と思われるようなことをやっていきたいです。

enmono三木氏 後半は、日本のクラウドファンディングの現状と、「これからどうなっていったらよいか」という話をしていきたいと思います。今、クラウドファンディングサービスがすごい勢いで増えてきていますよね。

住吉氏 200弱くらいあるようです。

enmono三木氏 それこそ雨後のタケノコのように増えていて、カテゴリーを絞ってやっているところもあるし、全般をやっているところもある。全国から広く集めているところもあるし、地域に特化しているところもある。心配しているのが、地域に特化しているサービスです。地域の方々が一生懸命やっているのは見えるんですけれども、仲間だけでお金を集めようとするので、成功率がかなり低いんです。「クラウドファンディングって、こういうものだったんだ」というがっかりモードが地域に広まると業界として良くないと思い、プレイヤーさんに「こうした方がいいんじゃないか」と勝手にアドバイスしています。結局、成功させないと、「あれは何だったんだ」という話になってしまうので。

住吉氏 「ただの新しいネットサービスだったのね」で終わるには、あまりにも惜しい。

enmono三木氏 全部成功させる必要はないけど、やはり半分くらいは成功して地域に結果が出るような流れができたらいいなと思い、われわれもノウハウを全部出すことにしました。完全にボランティアで、「iikuni大学」という市民のためのクラウドファンディング講座をやらせていただいたんですよね。

住吉氏 盛況でしたよね。私たちにとって、良い経験でした。三木さん、楽天の学長、村式が、それぞれノウハウを持ち合ってシェアしてオープンにするというのは刺激的で面白くて。結果、後から価値が着いてきているような感覚があって、それがカマコンバレーの良さでもあると思います。

enmono三木氏 iikuniとiikuni大学があって初めて、1つの前に進む車として動くと思うんです。仕組みがあっても、その運営の方法がないと上手く動かないですよね。

住吉氏 そうです。皆で一緒に盛り上げていくというフェイズですよね。特に今は。

enmono三木氏 私はカマコンバレーに刺激されて、オープンになりました。ノウハウを持っていても陳腐化するだけなので、世の中に使ってもらった方がいいです。市民がキュレータになるという動きを、鎌倉からどんどん作っていきたいです。鎌倉以外の方や、他のクラウドファンディングサービスの方の参加も歓迎します。

住吉氏 街の人と共生して、何かイノベーションが起こっていくというような土壌を作れることは非常に楽しいです。鎌倉が、世界の精神文化をけん引するような街になったらいいなと思います。

enmono三木氏 鎌倉には、お金を集める銭洗弁天さまがいらっしゃいます。日本をリードするクラウドファンディングシティにしたいですね。

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