トヨタ自動車は2014年11月17日、同年内に発売を予定しているセダンタイプの新型燃料電池車の車名を「MIRAI(ミライ)」に決定したと発表した。
MIRAIは、その名の通り、日本語の「未来」に由来するもので、トヨタ自動車社長の豊田章男氏は「今、クルマの歴史が大きく変わろうとしている。MIRAIは、単なる新型車ではない。世の中を『もっといい社会』へと導く『もっといいクルマ』になると信じている」とコメントしている。
ミライは、水素を5分以内に充てんでき、約300マイル(約482km)の走行が可能な4ドアのセダン。また搭載している燃料電池と水素タンクの水素を使っての発電量は「状況によっては1家庭の約1週間分の電力を補いうる」(トヨタ自動車)としている。
「MIRAI」についての解説動画 出典:トヨタ自動車
関連記事
- 燃料電池車の本格普及にはSiCインバータが必要だ
CO2を排出しない次世代環境対応車としてだけでなく、今後の発展が期待される水素エネルギー社会のけん引役としても期待されている燃料電池車。日産自動車は、その燃料電池車の市場投入を表明している自動車メーカーの1つである。そこで、同社で燃料電池車の研究開発を担当する飯山明裕氏に、燃料電池車の本格普及に向けた課題などについて聞いた。 - トヨタが2014年度内に発売する燃料電池車、乗車定員はなぜ4人なのか
トヨタ自動車が2014年度内の量産販売を予定しているセダンタイプの燃料電池車は乗車定員が4人だ。一般的なセダン車の5人よりも乗車定員が少ないのはなぜか。 - トヨタが燃料電池車の価格を700万円に低減、ハイブリッド車と部品を共用
トヨタ自動車はセダンタイプの燃料電池車の量産モデルを公開。日本では2014年度内(2015年3月末まで)に発売し、価格は700万円程度を予定している。燃料電池車固有の部品を除き、ハイブリッド車との部品共用でコスト削減につなげたという。 - トヨタ自動車が燃料電池車の生産性向上へ、高圧水素タンクを自主検査
トヨタ自動車は、燃料電池車の燃料タンクである高圧水素タンクを自主検査で製造できる「登録容器製造業者」として経済産業大臣からの認可を取得した。これによって、高圧ガス保安協会による立会検査が不要になり、高圧水素タンクや燃料電池車の生産性を向上できるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.