ニュース
タイヤを最後の最後まで使い切るセンサー技術、ブリヂストンが開発:タイヤ技術(3/4 ページ)
ブリヂストンは加速度センサなどを利用して、タイヤの摩耗具合を検知できる新技術を開発したと発表。同社が開発を進めているタイヤセンシング技術群「CAIS(カイズ)」のコンセプトに基づくもので、商用車で行われているタイヤのローテーション時期の把握などが可能になるという。
使用条件の変化にどう対応するかが鍵に
ブリヂストンはCAIS3を、主に商用車での利用を想定して開発を行ったという。会見に登壇したブリヂストン 中央研究部 研究第6部 タイヤ情報研究ユニットの真砂剛氏は「CAIS3によって、最適なタイヤの交換時期の把握に活用できる他、摩耗量を継続的に把握してタイヤの最適なローテーションを行うことによるコストの削減も期待できる」としている。
若尾氏はCAIS3の実用化の時期については「まだ未定。30%の完成度」としている。同氏は実用化に向けてた課題として、タイヤに取り付ける小型/軽量化に加え、計測環境の変化に対するアルゴリズムの実地検証の必要性を挙げた。
タイヤのサイズや種類、どの駆動軸のタイヤに取り付けるかによって計測環境は変化する。特に商用車であれば、積載物の重量や荷重の掛かる位置によってタイヤのひずみも変わってくる。そのため、CAIS3はタイヤに取り付けた加速度センサーから得た情報を、使用条件に合わせて補正する必要がある。現在、ブリヂストンが現在検証を終えているのは1種類のタイヤのみで、今後こうしたさまざまな条件に合わせたアルゴリズムの実地検証を進めていくという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.