IoTデバイスは2015年に49億個へ、ガートナー調査:組み込み開発ニュース
米ガートナーはIoT(Internet of Things)市場に関する調査結果を発表した。IoTデバイスの数は2015年に約49億、2020年には250億に上るとしている。
米ガートナーは2014年11月11日(スペイン現地)、IoT(Internet of Things)の市場予測に関する調査結果を発表した。
この予測によれば、今後数年のうちにさまざまデバイスにインテリジェンス性が付加されてインターネットにつながる状態が一般化し、その数は2015年に約49億(2014年から30%の増加)、2020年には250億に上るとしている。また、IoTによる全体のサービス投資は2015年には695億ドル、2020年には2630億ドルに上るとその経済効果を試算している。
2020年に250億に達するとしているIoTデバイスのなかで、最も多くを占めるのがコンシューマ向け(131億)で、次いで一般業種(Generic business、51億)、オートモーティブ(35億)、特定業種(Vertical business、31億)となっており、オートモーティブが高い伸びを示すだろうとしている。
米ガートナー副社長兼ガートナー・フェローのスティーブ・プレンティス(Steve Prentice)氏は「単に製品やサービスをデジタル化することではなく、新しいビジネスモデルや価値ある提案を創り出すことが、破壊的インパクトや、競争相手への脅威、競争機会となることをCIOは理解しなければならない。企業は、スマートなモノから得られる情報に関して、情報を収集して分析したいという意思と情報の紛失や悪用によるリスクとのバランスを取る必要がある」とコメントを寄せており、IoTの普及は企業にとって、市場創出という側面を見せると共に、デバイスから得られる情報の管理という新たな課題を浮き彫りにするとしている。
米ガートナーは本調査報告のなかで、2017年末までに20%の企業がIoTで得られたイニシアチブを守るため、何らかのデジタルセキュリティサービスを導入するだろうとも予測している。
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