新型「レジェンド」は“昂ぶり”を表現、ホンダが旗艦セダンの復権目指す:生産終了から2年半ぶりの復活(2/2 ページ)
ホンダは、同社の高級セダン「レジェンド」の新モデルを発表した。2012年6月に生産終了となった先代モデルをフルモデルチェンジしたもので、2015年1月22日より販売を開始する。3モーターのハイブリッドシステム「SH-AWD」や、新開発の運転支援システム「ホンダ センシング」が搭載するなど、ホンダの新たなフラッグシップモデルとなる。
ホンダの新運転支援システム「Honda SENSING」もフル装備
新型レジェンドには、ホンダが新開発した運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」も搭載されている。ホンダは2014年10月に新型レジェンドに同システムを搭載することを発表している(関連記事:新型「レジェンド」が「世界初」の歩行者との衝突を自動回避するシステムを採用)。
ホンダ センシングはフロントグリル内のミリ波レーダーと、フロントガラス上部に設置した単眼カメラを利用している。「測定距離は120m以上」(ホンダ説明員)というミリ波レーダーで、車両前方のクルマや人といった対象物の位置・速度を検知。車両前方約60mまでの検知が可能な単眼カメラでは、歩行者や対象物の属性や大きさを識別する。これらの2つのセンサーから得た情報を組み合わせてさまざまな運転支援システムを実現している。
新型レジェンドには「衝突軽減ブレーキシステム(CMBS)」、「車線維持支援システム(LKAS)」、「歩行者事故低減ステアリング」、「路外逸脱抑制機能」、「標識認識機能」、「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール」、「誤発進抑制機能」、「先行車発進お知らせ機能」、「歩行者事故低減ステアリング」の8つの運転支援システムが搭載されている。
これらの中でも、歩行者との衝突が予測されるような状況になった場合、ドライバーに音と表示で危険を告知し、ステアリングを回避方向へ自動制御することで衝突を回避する歩行者事故ステアリングは、「世界初」(ホンダ)の搭載だとしている。またホンダは既に海外での展開を発表している「CR-V」や「アコード」などにホンダ センシングの一部を採用しているが、8つの運転支援システムを全て搭載しているのは新型レジェンドが初になるという。
車内スペースは先代モデルよりさらに広く
ヘッドライトには宝石の輝きをイメージした「ジュエルアイLEDヘッドライト」を採用した。LEDの光をレンズ内で2回反射させる仕組みとなっており、広い配光性能を実現した。インテリアはシートに本革を使用し、米国のオーディオ機器メーカーKRELL(クレル)のスピーカーを車内に14個配置するなど、フラッグシップモデルにふさわしい高級感のあるものとなっている。
新型レジェンドの車体サイズは全長4995mm、全幅1890mm、全高1480mmで、ホイールベースでは2850mmとなっている。先代のモデルに比べて全長は10mm、全幅は45mm、全高は25mm、ホイールベースは50mm長くなっている。3個のモーターを制御するパワードライブユニット(PDU)は、四輪駆動でありながらプロペラシャフトを必要としないSH-AWDの特徴を生かして、センターコンソールに内蔵した。これらの設計により、後部座席の居住スペースを広くすることに成功している。
伊東氏は「ホンダはこの新型レジェンドを皮切りに、既に発表している新開発の小型ハイブリッドセダン『グレイス』を含め、今後もさらなる魅力的なクルマを投入していく予定」と今後の方針について説明した。
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