MATLAB/Simulink、Cortex-Aに最適化されたコード生成が可能に:モデルベース開発
MathWorksは同社のモデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」が、ARMの「Cortex-A」に最適化されたコードを生成可能になったと発表した。
MathWorks Japanは2014年11月4日、同社のモデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」がARMの「Cortex-A」に最適化されたコードを生成可能になったと発表した。
オプションとして用意されているC言語コード生成ツール「Embedded Coder」は以前よりARMプロセッサのハードウェア抽象化レイヤーである「CMSIS」をサポートしており、Cortex-RならびCortex-Mに最適化したコードを生成できたが、今回新たにNe10のDSPライブラリをサポートしたことで、Cortex-A向けに最適化されたコードも生成可能になったという。
あわせて、SimulinkがXilinxのプログラマブルFPAG「Zynq」、STMicroelectronicsの「Discovery」、Freescale Semiconductorの「Freedom」(いずれも開発ボード)などのARMコア搭載製品についてターゲットサポートを行うとも発表された。
今回の発表について、英ARMの組み込み部門担当 副社長 Richard York氏は「MathWorksがCortexプロセッサ全種類のデバイスをサポートするようになったことは、大きな意味をもつ新たな一歩です。Ne10最適化コードにより、Cortex-Aプロセッサを扱う組み込みシステムの開発者は、モデルベースデザインのもつコスト削減と開発時間短縮のメリットに加えて、ARMコア上での高速なARM NEONコードのパフォーマンスを活用できるようになりました」とコメントを寄せている。
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