国際ロボット連盟(IFR)は、全世界のロボット市場の中期予測について発表。それによると2014年のロボット市場は少なくとも15%以上の成長が予測され、2015~2017年については年平均12%の成長率を維持する見込みだという。
国際ロボット連盟(IFR)は2014年9月30日(現地時間)、全世界のロボット市場の中期予測について発表。それによると2014年の全世界のロボットの導入台数は20万台以上に達し2013年に比べて15%以上の成長となる見込み。さらに2015~2017年については年平均12%の成長率を維持すると予測している。
特に大きな成長の原動力となっているのが産業用ロボットで、自動車業界からの引き合いが堅調だ。2010年以降は需要や開発のサイクルに関係なく成長を続けており、2014年も同様の成長基調は続く。またエレクトロニクス産業については、生産の自動化はもちろん、新たな生産プロセスを実現する手段としての投資が増えている。その他の業界では、ゴム・プラスチック業界、製薬業界、食品・飲料業界、金属・機械産業などからの引き合いが高まっているという。
地域面で見た場合、大きな成長を遂げているのがアジア地域だ。2014年のアジア市場向けの出荷は21%の成長が予測されており、中国や台湾、韓国、東南アジア地域で伸びるという。米州向けも北米やブラジルがけん引し、11%増が予測。欧州は6%の成長が見込まれている。
2015~2017年については、アジア・オーストラリア地域は年平均成長率16%で成長。米州と欧州は6%成長であり、アジア・オーストラリア地域が全世界の成長をけん引する。また2017年末には産業用ロボットの稼働台数は約200万台に達する見込みだという。
これらの中でも、中国の成長は特徴的だ。2014年には約5万台の導入となったのに対し、2015~2017年までは年間平均25%以上の増加となり、2017年は約10万台の出荷台数となるという。既に中国国内には40万台以上の産業用ロボットが導入されて稼働しており、今後自動化ニーズが高まるにつれてさらに活用の場が広がる。既に多くのロボットサプライヤーが中国国内にも登場しており、中国企業とそれ以外の企業の競争が過熱することが予測されている。
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