Bluetooth LE利用のIoTインフラ「SynapSensor」、ISIDとラピスが開発:IoTインフラ
電通国際情報サービスとラピスセミコンダクタはBluetooth LEを介して得られたデータをインターネットと連動させるIoTインフラ「SynapSensor」(シナプセンサー)を開発した。2014年10月7日より開催されるIT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2014」のロームブースにてデモを行う。
電通国際情報サービス オープンイノベーション研究所とラピスセミコンダクタは2014年10月3日、Bluetooth LEを介して得られたデータをインターネットと連動させるIoTインフラ「SynapSensor」(シナプセンサー)を開発したと発表した。同年10月7日より開催されるIT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2014」のロームブースにてデモを行う。
SynapSensorは、Bluetooth LE(BLE)搭載デバイスが発信するビーコンを中継ユニットが認識し、ビーコンを認識した中継ユニットはデータを920MHz帯の無線ネットワークを介してサーバにあたるコネクタへ送るというセンサーネットワークだ。BLEを使用することで各種端末の長時間駆動を実現し、上位ネットワークに920MHz帯ネットワークを使用することで、2.4GHz帯の干渉を受けない安定したネットワークを構築する。
既にBLE搭載デバイスは多く市場に登場しているが、ほとんどでインターネットへの接続についてはスマートフォンを介した方式が採用されており、「モノをインターネットに接続する」ためにはワンクッションある状態だ。SynapSensorはスマートフォンなしで腕時計やウェアラブル機器などをセンサーネットワーク端末にすることが可能で、本システムによって両社はIoTの普及を加速させる狙い。
BLEはビーコンを常時発信していても消費電力が少なく、また、920MHz帯の周波数は電波到達性やマルチホップへの適合性などの特性からセンサーネットワークに適し、また、一般利用が可能となってから間がないために、パフォーマンスが低下しにくいというメリットもある。
両社では「さまざま種類の端末をセンサーネットワークの端末にできる」「上位ネットワークに920MHzを使うために大規模システムの構築に適する」などをSynapSensorのメリットとして挙げており、屋内測位システムなどと組み合わせて、工場内でのヒト・モノ・データ(在庫など)の一元管理システム、学校や病院における所在・滞在管理、大型店舗内での勤務状況確認システムなどを利用例として想定している。
CEATECで行われるデモンストレーションでは、BLE端末にカシオ計算機の腕時計(機能試作機)を50個用意し、6基のSynapSensor中継ユニットがビーコンを取得。それらの位置や状態をリアルタイムで認識、920MHZ帯ネットワークを通じて、クラウドへデータを蓄積する。なお、会場で使用される中継ユニットには、ラピスセミコンダクタの920MHz無線モジュール「ML7396B」とBLE通信モジュール「ML7105」が搭載されている。
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