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成長に合わせたサポートを――日本IBMがスタートアップ企業を支援ベンチャーニュース

日本IBMは日本国内のスタートアップ企業の支援を目的とするインキュベーション・プログラム「BlueHub」を開始すると発表。同社とベンチャーキャピタルのサムライインキュベート、会員制シェアワーキングスペースの運営を手掛けるツクルバが協力し、スタートアップ企業にシェアオフィスの提供や起業相談、ワークショップの共同開催といった支援を行う。

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 日本IBMは2014年9月12日、東京都内で会見を開き、日本国内のスタートアップ企業の支援を目的とするインキュベーション・プログラム「BlueHub」を開始すると発表した。BlueHubは、日本IBMとベンチャーキャピタルのサムライインキュベート、会員制シェアワーキングスペースの運営を手掛けるツクルバが協力し、スタートアップ企業にシェアオフィスの提供や起業相談、ワークショップの共同開催といった支援を行う。支援の対象となる企業は同年10月から3社で協議するとしている。

スタートアップ企業の成長を支援

日本IBM マーケティング&コミュニケーションズ デマンド・プログラム 理事のキャサリン・ソラッゾ氏(左)と「BlueHub」の目的(右)(クリックで拡大)出典:日本IBM

 会見に登壇した日本IBM マーケティング&コミュニケーションズ デマンド・プログラム 理事を務めるキャサリン・ソラッゾ氏は「BlueHubの目的は、日本のスタートアップ企業の支援。IBMがそれぞれの頭文字を取ってCAMSと呼んでいる、クラウド、アナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティの5つの分野で、現在さまざまなスタートアップ企業が成長を続けている。こうした状況を受けて、何か新しい支援の方法を考える必要があると考え、サムライインキュベートやツクルバと協力してこの支援プロジェクトを立ち上げた」と説明した。

日本IBMが分析したスタートアップ企業の成長モデル(左)と「BlueHub」によるスタートアップ企業への支援のイメージ(右)(クリックで拡大)

 ソラッゾ氏は、スタートアップ企業の成長モデルについて「日本IBMはスタートアップ企業の成長モデルを、事業プランの作成や投資家への売り込みを行う第1段階、製品の試作やユーザーベースの拡大に注力する第2段階、新規株式の公開や買収してもらうための売り込みを行う第3段階の3つのフェーズがあると分析している。BlueHubでは第2、第3フェーズの部分をサポートできると考えている」と説明した。

 BlueHubでは、日本IBMのパートナー企業としてベンチャーキャピタルのサムライインキュベートと、シェアオフィスや飲食店の空間プロデュースを行うツクルバの2社が協力する。これら2社は、BlueHubの支援対象となるスタートアップ企業の成長段階に合わせて、シェアオフィスの提供や資金調達、事業方針の検討、ワークショップの開催といったサポートを行っていくという。

サムライインキュベート セールスディレクターの両角将太氏(左)とツクルバ 代表取締役 CEOの村上浩輝氏(右)

 会見には、サムライインキュベート セールスディレクターの両角将太氏も登壇した。両角氏は「サムライインキュベートは、コワーキングスペースの運営や起業相談の他、創業1、2年ほどのスタートアップ企業を中心に、現在約80社に投資を行っている。その中で培ってきたスタートアップ企業への投資や育成のノウハウと、IBMのマーケティングや営業の力を組み合わせた支援を検討していきたい」と語った。

 また、ツクルバ 代表取締役 CEOの村上浩輝氏も登壇し「現在ではシェアオフィスがさまざまな場所に開設されるなど、以前に比べて起業に関するコストが格段に低くなっている。また、起業の初期段階からサポートするということも当たり前の時代。全国にシェアオフィスを展開しているツクルバでは、スタートアップ企業が自社オフィスを持つまでの期間をサポートしていきたい」と話した。

今後の展開は順次発表

 日本IBM、サムライインキュベート、ツクルバの3社は、BlueHubに関する具体的なプロジェクトや取り組みについては今後発表するとしている。また、日本IBMがBlueHubの支援対象となるスタートアップ企業に投資を行うかどうかは非公開。ソラッゾ氏は「日本IBMはスタートアップ企業に対して、財務・事業計画の設定やマーケティングでのサポートに加え、セミナーのスポンサードなどを行う予定。日本IBMにとってのメリットを考えるというよりも、スタートアップ企業の状況をリサーチしたいという側面が強い。スタートアップ企業に日本IBMの技術を提供するかどうかという部分については、今後パートナーの2社と検討していく」としている。

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