コニカミノルタのカセッテ型デジタルX線撮影装置、重さはわずか2.6kg:医療機器ニュース
14インチ×17インチサイズのワイヤレスタイプDR(Digital Radiography)としては「世界最軽量」(コニカミノルタ)の2.6kgを実現している。バッテリ性能も強化し、フル充電で従来の約1.5倍となる300画像を撮影できる。
コニカミノルタは2014年8月27日、2.6kgと軽量のカセッテ型デジタルX線撮影装置「AeroDR PREMIUM(エアロディーアール プレミアム)」を発売した。AeroDRの“DR”とは、Digital Radiographyのこと。照射されたX線をセンサーパネルで受光し、ダイレクトにデジタル画像を得るため、一般的にCR(コンピュータX線撮影)よりも高画質で、即時性に優れるという。
コニカミノルタは、画像データを無線で送信できるワイヤレスタイプのカセッテ型DR「AeroDR」を2011年より展開してきた。AeroDR PREMIUMは、AeroDRに比べて約10%軽量化している。重さは2.6kg。14インチ×17インチサイズのワイヤレスタイプDRとしては、「世界最軽量」(同社)だという。リチウムイオンキャパシタを内蔵している。容量と省電力機能を強化したことで、フル充電で300画像/8.2時間と、撮影可能枚数は従来と比べて約1.5倍に増加した。
また、検査室・手術室・救急医療・災害現場など、さまざまな状況での使用拡大に伴い、耐荷重・耐落下・防水性能を強化した。衝撃を受けやすい角部の剛性と衝撃吸収性が向上した他、両端2辺を支持して上から荷重をかける場合の強度は従来と比べて約2倍。曲げに対する強度も向上した。
ハードウェアの改良とソフトウェアの最適化により、1枚撮影後の次の撮影までのサイクルタイムは有線接続時で約4秒(無線接続時:約6秒)と、従来の約1/2に短縮されている。これによりX線撮影の効率が上がり、撮影時間や待ち時間が短縮され、患者への負担も軽減できる。
画素サイズは175μmで、画像領域は348.95mm×425.25mm(1994×2430画素)。価格は2580万円(税別)。
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