アイシン精機が東京に半導体設計開発拠点を設立、北九州では安全技術を開発へ:車載半導体
アイシン精機は、自動車の電子システムの開発体制を強化するため、東京都内と福岡県北九州市に開発拠点を新設する。東京では半導体設計やデバイス開発、北九州では自動車の安心・安全に関わる、画像認識や空間認識、車両制御などの要素技術開発に取り組むという。
アイシン精機は2014年8月6日、自動車の電子システムの開発体制を強化するため、東京都内と福岡県北九州市に開発拠点を新設すると発表した。
東京都内では2014年10月に、電子システム開発部の東京ICセンターを開設する。電動ポンプやパワースライドドアなど、同社が得意とする機械システムをスマート化する上で必要な半導体の設計やデバイスの開発に取り組む。所在地は、同社三田オフィス(東京都港区)内で、従業員数は2015年度末で15人、2020年度末で50人を予定している。
北九州市では2014年12月に、電子システム開発部の九州開発センターを開設する。自動車の安心・安全に関わる重要技術となる、画像認識や空間認識、車両制御などの要素技術開発に取り組むとしている。所在地は、北九州市立大学や九州工業大学、早稲田大学、福岡大学の理工系研究科や研究機関などが集積されている北九州学術研究都市の技術開発交流センター内で、従業員数は2015年度末で30人、2020年度末で100人を予定している。
これまでアイシン精機は、日本国内における自動車部品の設計開発は本社のある愛知県を中心に行っていた。しかし、自動車の電動化やシステム制御の高度化が加速し、システム開発に要求される電子の技術領域は日増しに拡大していることから、電子システム開発体制を強化する必要があった。愛知県外の東京と北九州に拠点を設けることにより、電子システム開発に携わる優秀な人材を確保しやすくなる。
なお、アイシン精機と同じティア1サプライヤであるデンソーも、車載半導体の設計開発機能を持つ拠点を東京都品川区に開設したばかり(関連記事:デンソーが車載用半導体の設計拠点を品川に開所、2020年に100人規模へ)。
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