“未来のふつう”を具現化せよ! ――GUGENがモノづくりハッカソンを開催:モノづくりハッカソン(1/2 ページ)
ピーバンドットコムは、実用性や商品性の高いアイデアを表彰し、その具現化をサポートするモノづくりプログラム「GUGEN」の一環として、都内でモノづくりハッカソン「Hirameki」を開催した。大賞にはLEDライトの光り方を共有するWebサービスを開発したチーム「LuminouShare」が輝いた。
ピーバンドットコムは2014年8月8〜10日の3日間、ハードウェアのモノづくりコンテスト「GUGEN(グゲン)」の一環として、都内でモノづくりハッカソン「Hirameki(ヒラメキ)」を開催した。
GUGENは、ピーバンドットコムが実施しているアイデアの製品化を目的としたハードウェアコンテストで、ビジネス化を見据えたサポートを継続的に行うことが特徴となっている。ピーバンドットコムでは以前から電子工作コンテストを行っていたが、2013年に電子工作だけではなく将来のビジネス化を見据えたモノづくりベンチャーを支援する仕組みとしてGUGENにリニューアル。名前の通り、社会の問題を解決するモノを“具現化”することを目指し、さまざまな工夫を重ねている。
今後につながるハッカソンを!
2014年は製品コンテストである「GUGEN2014」に先立ち、全国各地で「ハッカソン」を開催し、コンテスト応募作品の品質向上に取り組んでいる。ハッカソン(Hackathon)とはハック(Hack)とマラソン(Marathon)を組み合わせた造語で、ある一定のテーマの下に、技術者たちが集まり、一定時間で製品やサービスの原型を作り上げるイベントだ。
ピーバンドットコムでは2014年4月から東京、大阪、福岡、横浜の4カ所でハッカソンを開催してきたが、今回のHiramekiはこれらを拡張した決勝戦のような位置付けのもの。開催期間を通常は2日のところを3日間に拡大した他、大賞に30万円を提供し、GUGENへの応募まで各種サポートを受けられる特典などを用意した。
ピーバンドットコムのマーケティング統括マネージャーで、GUGENの代表を務める崔熙元氏は「GUGENはその名前の通り『形にする』ことを追求している。ハッカソンというと数日の思い出で終わってしまうケースも多いが、われわれは今後につなげ製品化・ビジネス化できることを目指して取り組んでいる」と一般的なハッカソンとの違いを語る。
実際にHiramekiでは、将来的なビジネス化に近づくために以下の3つのスローガンを掲げた。
- 「あなたのアイデアは仮説に過ぎません」
- 「それは、みんなも欲しいものですか」
- 「本当の『GUGEN』はそれからです」
これらのスローガンの下、3日間の取り組みの中で最終的には製品のプロトタイプを完成しデモを行うことや、チーム参加者1人につき1人以上のユーザーテストを行わなければならないことなどが条件として用意。参加者の自己満足にとどめず、世の中に必要とされる“課題解決型”のハッカソンを目指した。
チームビルディングを経て11チームが大賞を目指す
Hiramekiには、ソフトウェアエンジニアやハードウェアエンジニア、スキルに自信のある大学生など60人が参加。開催初日は、開会式やルール、審査説明などが行われ、チームビルディングが行われた。参加者は自身が考えてきたアイデアとともに、職業や得意分野などの自己PRをスケッチブックに記載。アイデア説明と自己PRの発表および、交流会により、人気を集めたアイデアをベースにチームを結成した。
もともと大阪でのハッカソンを経て参加したチームなどもあったが、チームビルディングにより11チームが結成。3日目の最終プレゼンテーションに向け、アイデアのブラッシュアップや顧客テスト、試作などを行った。
これらの活動を経て、最終日には各チーム5分の最終プレゼンが行われ、その結果を踏まえ、審査員が最終投票を行い、大賞チーム1チーム、優秀賞チーム2チームを発表した。ちなみに今回の審査員は、takram design engineering 代表の田川欣哉氏、ITジャーナリスト・コンサルタントの林信行氏、ヴイストン 代表の大和信夫氏が務めている。
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