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三菱化学、山口大学とMOT総研の3者で植物工場に関する包括的連携協定を締結:製造マネジメントニュース
三菱化学、山口大学、MOT総合研究所の3者が持つ技術基盤や事業開発のノウハウ・知見を融合させ、新たな栽培品目や栽培技術・設備技術などの研究・開発を実施する。
三菱化学は2014年7月22日、山口大学および同大学発ベンチャー企業のMOT総合研究所と、植物工場全般の共同研究開発について、包括的連携協定を締結したと発表した。
三菱化学は、2010年1月より完全人工光型植物工場システムを販売している。植物の育成環境を最適な状態に制御することで、気候に関係なく年間を通して同品質の野菜が栽培できる。国内をはじめ、ロシア・香港などで高い評価を得ている。
山口大学は、植物と光・養液との関係、栽培環境のモニタリングなど、植物工場に関わるさまざまな研究・開発を行っている。また、MOT総合研究所は、地域経済の発展や地域社会の形成を目的に、環境・エネルギー・食物・バイオなどの分野で事業開発を進めている。
今回の連携協定により、3者が持つ技術基盤や事業開発のノウハウ・知見を融合させ、新たな栽培品目や栽培技術・設備技術などの研究・開発を実施する。さらに今後は、研究開発を通じて人材交流や人材育成も図るという。
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