3Dモデリングの教育はどうやったら進むのか!?:3次元って、面白っ! 〜操さんの3次元CAD考〜(37)(1/2 ページ)
初心者向けの3Dモデリングセミナーを開催すると「このような3Dモデリングを学ぶ場所が見つからない」という声を多く聞きます。そこで今回は、3Dモデリングのスキルを学ぶために必要なことをまとめてみました。
またまた暑い季節がやって参りました。あ〜夏休み! といっても、ワタクシ、段取りが下手くそなんでしょうか、仕事に追い回されております。
さて、夏休みと言えば、宿題! さらに自由研究とか工作! お子さんがいらっしゃる皆さんであれば、相談に乗ってみたり、はたまた自分の野望に子どもを巻き込もうという人までいらっしゃるかもしれません。
そんな悩める皆さんを救済!? しようと、昨年、3D-GANでは夏休みに3Dプリンタを使って最先端のモノづくりを手軽に体験できる親子工作教室を開催いたしました。(2013年8月30日の記事「夏休みの自由研究課題を3Dプリンタで作ろう」を参照)
おかげさまで、この親子工作教室の存在が地味に知られ始めており、今年の春休みには印刷博物館から同様のセミナー開催を依頼され、今年の夏休みも既に3カ所での開催依頼をいただいております。
また対象を大人にしたものでは、昨年の夏に私が個人開催で行ったセミナーをきっかけに、“CAD鉄”なる新しい鉄ちゃんになった方まで(http://3dnavi.jp/magazine/20140625/)いらっしゃいます。もちろん、私が知らないだけで、全国各地のさまざまな場所で初心者向けのモデリングセミナーが開催されているのかもしれません。モデリングのスキルを持つ人たちが、モデリングを始めたいと考えている人たちの学ぶきっかけを作っていってくださればうれしいな……と思います。
というのも……。
実際にセミナーを受講された人たちとお話しすると「3Dのデータを作ることの重要さは理解したけれど、一体どこで学べばよいのか分からない。今回のセミナーのような場所がほとんど見つからない」という声を数多く聞いたからです。
そこで、今回は、3Dモデリングのスキルを学ぶために、必要なことをつらつらとまとめてみました。
講師
3D CADやCGのようなツールを教えたり、教わったりしているうちに感じたのは「勘が鋭く、スキルのピックアップが早い人は、必要最小限のことを教われば、すぐにスキルを習得してしまう」ということです。どちらかというと、子どももその傾向にあります。とはいえもちろん、そんな人たちばかりではありません。普通は「市販の本などを読んでみても、その分野に土地勘がないためよく分からない」というのが普通です。
そんなときに必要なのが“講師”です。3D-GANでも、積極的にプログラムを展開しようと思ったら、講師のスキルセットを持つ人を数多く増やしていく必要があります。それは、単にプロのスキルを持つ人が、講師役を買って出る、ということにとどまりません。正直なところ、本当に初めての人たちに教えていると、想像もつかない質問が実にいろいろ出てきたりもします。そんな質問も楽しめるぐらいの講師がもっと増えてこないと、なかなか教育が加速しないのかな……とも思います。
プログラム
いろいろな意味で魅力的な教育プログラムを作成していくことも重要ですね。私のセミナーでも、3Dモデリングを学びに来た人たちの意図(思い)はさまざまでした。仕事に関係するのでスキルを身に付けたいという人もいれば、趣味でやっている何か(例えば鉄道模型の車両など)を作りたいので学びたい、という人もいました。要するに、目的がさまざまなのです。ただ、プロ向けのセミナーとは違って、一般向けの人たちのプログラムに必要なのはやはり「魅力的な題材」だと思います。
スキル習得を目的とする仕事関係の人とは違い、趣味などでモデリングを習得したい人たちは、別に3Dモデリングそのものが目的ではなくて、あくまでも自分が作りたいものをリアルに具現化するための手段に過ぎません。
そういう意味でも、これまでにあまりなかったような教育コンテンツの作成がもっと必要でしょう。
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