「もしもウルトラ警備隊がiPadを持っていたら」――懐かし怪獣が3Dバーチャルフィギュアでよみがえる!:円谷プロダクション監修でイチからモデリング(2/2 ページ)
イマジカデジタルスケープは、iPhoneやiPadで高品質な3Dバーチャルフィギュアをコレクションできるシステム「デジタルトイズ」を開発。同システムをベースとする第1弾アプリとして、特撮テレビ番組『ウルトラセブン』に登場する怪獣たちのバーチャルフィギュアを楽しめる「TDF Monster Research File」の提供を2014年7月25日より開始した。
コレクターが納得できるクオリティ
「3D CGモデルの制作ステップについては、円谷プロダクションとの協議を行った上で進行。当社のモデリング担当者が『ZBrush』を中心に複数の画像処理ツールを使い分けながら丁寧に制作していく。ユーザーの皆さんはリアルフィギュアのコレクターなので、モデルのクオリティは常に高いものを目指している。円谷プロダクションの監修の下進めているので満足していただけると確信している」と平井氏。
クオリティを重視するが故に、当初試作したウルトラ怪獣はデータ化までに半年ほどかかったそうだが、第1弾のカプセル怪獣ウインダムの制作はノウハウも蓄積され、2カ月半程度で完成したという。「制作作業は、今後さらに効率化されていくと考えている。当然、目指すクオリティにより変動はあるが1カ月に1体ペースで新しい怪獣をお届けしたい」(平井氏)。
デジタルならではの新しいフィギュアの楽しみ方を提案
ダウンロードしたバーチャルフィギュアは、複数のポーズが用意されている他、タッチ操作で移動や視点変更、回転、拡大・縮小などが行えるため、じっくりと細部まで眺めることができる。また、怪獣の身長や体重、特徴など、円谷プロダクションの監修を受けた情報を閲覧することが可能だ。
さらに、デジタルデータならではの特徴として、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を活用した撮影機能を搭載する。お気に入りの背景をバックにしたり、専用のマーカーを用いることで、人や自作のジオラマと一緒に撮影したりすることもできる。
バーチャルフィギュアの可能性について平井氏は、「デジタルならではの今までにないフィギュアの楽しみ方を提供したい。将来的には3Dプリンティングサービスへの展開なども可能性として十分に考えられると思う。また、メーカーにとっても在庫を持たなくて済んだり、リアルフィギュアと組み合わせた販売/プロモーションが展開できたりなどメリットもある。われわれはこのシステム(デジタルトイズ)自体を企業へ提供することも考えており、バーチャルフィギュアという新しい分野でクールジャパンの力を世界に広めていきたい」と語る。
アプリの動作環境は、iOS 6.0以上を搭載したiPhone 4S以降およびiPad(第3世代)以降である。バーチャルフィギュアの購入はApp Storeから行える。詳しくは、公式Webサイトをご覧いただきたい。なお、Android対応などの予定は現状未定とのことだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- もっとお気軽に自分フィギュア化! 3Dプリンタ用3Dモデルを作ろう
3次元キャプチャデータを簡単に作れる「3Dフォトブース」のノウハウをオートデスクの日本法人が2013年11月頃、公開予定だという。3Dフォトブースは、同社ユーザーイベントや、Maker Faire Tokyoで体験できる。この記事では、3Dプリンタで造形可能なデータの作り方も合わせて紹介する。面倒くさがりでも大丈夫。 - 初音ミクフィギュアの金型をポリゴンデータから作る
有名クリエイターが製作したハイエンドな初音ミクをフィギュアで忠実再現! それなら、やっぱり金型が勝負。しかもベリじゃなく、NCの直彫りで。 - 3次元プリンタで私がフィギュア化されるまで
3次元スキャニングから造形までの過程をレポート。今回のサンプルは人間。“女子なあの人”を3次元プリンタから出力する。