組み込み開発向け「Raspberry Pi」、国内販売開始:組み込みニュース
アールエスコンポーネンツは、ARMプロセッサ搭載の小型コンピュータ「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」の組み込み開発向けキットを販売開始した。
アールエスコンポーネンツは2014年7月11日、組み込み機器開発向けのキット「Raspberry Piコンピュートモジュール開発キット」を販売開始した。価格は2万1500円(税別)。ARMプロセッサを搭載した小型コンピュータ「Raspberry Piコンピュートモジュール」と拡張ボード「コンピュートモジュールIO Development Board」のセット。
Raspberry Piコンピュートモジュールは67.6×30mmとノートPC用メモリとほぼ同サイズのボードに、アプリケーションプロセッサとして「ARM1176JZ-F」を搭載するBroadcomのSoC「BCM2835」と512MバイトのRAM、4Gバイトのフラッシュメモリを搭載した、Linuxベースで動作する小型コンピュータ。
付属する拡張ボード「コンピュートモジュールIO Development Board」は外部モジュールと接続可能なピンヘッダ、フレキシブルコネクタ、ミニHDMI端子のほか、モジュール上のフラッシュメモリ書換えやOSブートを行えるUSB端子を備えている。
「Raspberry Piコンピュートモジュール開発キット」の構成。右下が「Raspberry Piコンピュートモジュール」、左上が拡張ボード「コンピュートモジュールIO Development Board」。モジュール間はノートPC用のDDR2 SO-DIMMと同形状のソケットで接続される(クリックで拡大) 出典:アールエスコンポーネンツ
CPUの搭載されたコアボードとI/O周りのボードを別構成にすることで、試作から量産までの開発速度向上を狙えると「Raspberry Pi Foundation」の創設者でもあるエベン・アプトン(Eben Upton)氏はコメントしている。
このたび販売が開始されたのはコアモジュールとI/Oボードのセットだが、2014年秋には「Raspberry Piコンピュートモジュール」の単体販売も予定されている。
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