アルデバラン、ヒューマノイドロボットの最新モデル「NAO EVOLUTION」販売:ソフトバンクの「Pepper」と同じOSを搭載
ソフトバンク子会社の仏Aldebaran Robotics(アルデバラン・ロボティックス)は、ヒューマノイドロボット「NAO(ナオ)」の第5世代モデル「NAO EVOLUTION」の販売を開始した。
ソフトバンク子会社の仏Aldebaran Robotics(アルデバラン・ロボティックス)は2014年7月11日、ヒューマノイドロボット「NAO(ナオ)」の第5世代モデル「NAO EVOLUTION」の販売を開始した。販売価格は100万円程度だという。
NAOは、研究や教育目的で利用されており、世界約70カ国、7000体以上が導入されている。
最新のNAO EVOLUTIONは、身長58cm、重さ5.4kgの小型ヒューマノイドロボット。25の関節自由度を持ち、HDカメラや指向性マイク、3軸ジャイロ/加速度センサー、Wi-Fi機能などを搭載する。また、頭や手などにはタッチセンサーを備えている。
従来機からおよそ70項目もの機能改善がなされており、人やモノの認識率や距離推定の精度などが向上。より自由な音声対話が可能になり、これまで以上に複雑な処理を行わせることが可能となった。
ソフトバンクと共同開発した感情認識が可能な等身大ロボット「Pepper(ペッパー)」にも採用されているロボットOSの最新版「Naoqi 2.0」を搭載し、対話エンジン、感情認識エンジン、自律的機能などがシステムに組み込まれている。音声認識にはクラウド音声認識エンジンが用いられており、日本語の音声合成にはエーアイの高品質音声合成エンジン「AITalk」が用いられている。
従来機からの主な改善点は、物体や人の顔を検知・認識するための新たなアルゴリズムの採用、4つの独立した指向性マイクによる音源把握(音の聞き分け)の改善、物体の検知・距離推定のための新しいソナーテレメーターの採用、バッテリーの強化による稼働時間の向上などが挙げられる。また、ハードウェア面では、強度向上を目的に首・腰・足・足首にあるギアを金属部品に変更、静かな歩行・安定歩行を実現するための足裏部の強化、しっかりとモノをつかめるよう指部分のワイヤー強化などがなされている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ソフトバンク、世界初となる“愛”を持ったパーソナルロボット「Pepper」発売へ
ソフトバンクは、「世界初」(同社)をうたう感情を持ったパーソナルロボット「Pepper(ペッパー)」を発表。19万8000円で、2015年2月から一般販売を開始する。また、2014年6月6日より、一般販売に先駆け、ソフトバンクショップ銀座店、表参道店に、実際に配備され、接客対応などを行うという。 - ロボット事業へ参入か? ソフトバンクが新技術への取り組みを発表
ソフトバンクの孫正義社長は、自身のTwitterで新技術への取り組みを明かし、2014年6月5日、発表会を開催するとした。既に一部メディアで報じられているが、ロボット事業への参入が濃厚のようだ。 - ヒューマノイドロボ「NAO」の日本語能力を高める音声合成エンジン「AITalk」
仏アルデバラン・ロボティクス(Aldebaran Robotics)は、「ROBOTECH 次世代ロボット製造技術展」に出展し、同社の自律型ヒューマノイドロボット「NAO」で新たに強化された日本語機能に関するデモンストレーションを披露した。