「いいから黙ってやれ!」じゃダメ! ――ちゃんと議論して、コンセンサスを取ろう:甚さんの「コミュニケプレゼン」大特訓(8)(3/3 ページ)
手っ取り早く結論や答えを求めるのではなく、議論でお互いの理解を深める! 日本人技術者が苦手なコンセンサスを押さえよう。
最後はこれ!
最後はこれだっ!
なっ、なんですか? まだ、あったんですか?
日本人が苦手な「議事録」だぁ。表2の議事録フォーマットを見てみろ。最後の欄が、「コンセンサス」というわけだぁ!
新人設計者に、まず覚えてほしいことは会議の議事録作成です。議事録作成は、若手技術者が担当することが多々あります。議事録の発行が、会議終了後の2、3日後という企業がありますが、グローバルでは通用しません。議事録の発行は、会議終了直後です。その場で、出席者全員、または、代表者のサインをもらって、会議終了です。その場でサインをもらわない議事録は、「言った、言わない」の始まりです。「何のための会議だったのか」となります。
また議長を担当した場合、大切なのは時間配分です。最後に議事録の確認とサインをする時間を含んで「終了」となるよう会議を進行する必要があります。会議が終わって、即喫煙、即トイレという企業ではいつまでもグローバルで戦えません。議事録も、重要なコミュニケーションの結果です。
技術者には、“技術者向けの”コミュニケプレゼンスキルが必要であることが理解できましたでしょうか?
では、またお会いしましょう!
Profile
國井 良昌(くにい よしまさ)
技術士(機械部門:機械設計/設計工学)。日本技術士会 機械部会、埼玉県技術士。横浜国立大学 大学院工学研究院 非常勤講師。首都大学東京 大学院理工学研究科 非常勤講師。
1978年、横浜国立大学 工学部 機械工学科卒業。日立および、富士ゼロックスの高速レーザプリンタの設計に従事。富士ゼロックスでは、設計プロセス改革や設計審査長も務めた。1999年より、國井技術士設計事務所として、設計コンサルタント、セミナー講師、大学非常勤講師としても活躍中。「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」(日刊工業新聞社)と「ついてきなぁ! 『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!」(日刊工業新聞社)をはじめとする多数の書籍を執筆。
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