美容師が認める「ヘアカラーシミュレーター」を参考展示、東芝情報システム:ESEC2014 速報
東芝情報システムは「第17回 組込みシステム開発技術展(ESEC2014)」(会期:2014年5月14〜16日)に出展。物体抽出技術と色制御技術を活用した「ヘアカラーシミュレーター」を参考出品した。
東芝情報システムは「第17回 組込みシステム開発技術展(ESEC2014)」(会期:2014年5月14〜16日)に出展。物体抽出技術と色制御技術を活用した「ヘアカラーシミュレーター」を参考出品した。
ヘアカラーシミュレーターは、撮影した顔写真から髪の毛を抽出し、髪の毛の色を自在に変化させることができるアプリケーション。ティーツーエーが運営する美容室(ヘアサロン)向けにカスタマイズしたもので、美容師と来店者とのコミュニケーションツールとして活用するという。タッチ(もしくはマウス)によるユーザー操作と領域分割技術による物体抽出と、オリジナル画像の質感を保持できる色制御を組み合わせることで、髪の毛の質感を保持したままヘアカラーのシミュレーションが行えるのが特徴。「髪の毛1本1本の質感をリアルに再現できるようチューニングしている」(担当者)とのこと。
ヘアサロンでは、アップルのタブレット端末「iPad」での利用を想定している。「まず、ヘアカラーを希望されるお客さまの顔をiPadで撮影し、シミュレーターアプリで髪の毛部分を物体抽出。後は、お客さまの要望を伺いながらカラーパレットから希望の色を選択するだけで髪色が反映される」(担当者)。既に、いくつかのヘアカラーシミュレーターが世の中にあるが、プロの美容師が納得できるようなものが世の中になかったという。これに対し、担当者は「われわれが保持する要素技術を組み合わせることにより、美容師も納得する自然な髪の毛の質感を保持した状態(本物らしい質感)を再現することができた」と採用の決め手を説明。現在、2014年中の実用化(サービスイン)を目指し、使い勝手のチューニングなどを進めている段階だという。
今後、物体抽出技術と色制御技術を活用したカラーシミュレーターの応用も検討しており、「建物の外壁塗装や部屋のリフォーム向けシミュレーターとしての利用も十分に考えられるだろう」(担当者)という。同社はESEC2014の出展を通じ、あらたな展開先を開拓したい考えだ。
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