バーチャル試着した洋服を実店舗で買うか? 東芝らが顧客動向に関する実証実験を開始:ヘアサロン利用の女性客を対象に
東芝、東芝ソリューション、柿本榮三美容室(kakimoto arms)は、バーチャル試着した洋服を実店舗で購入するかを調査する「顧客行動に関する実証実験」を開始する。実証実験は、2014年4月22日〜5月31日の期間、kakimoto armsラゾーナ川崎プラザ店にて美容施術を行う女性を対象に行われる。
東芝、東芝ソリューション、柿本榮三美容室(kakimoto arms)は、バーチャル試着した洋服を実店舗で購入するかを調査する「顧客行動に関する実証実験」を開始したことを発表した。実証実験は、2014年4月22日〜5月31日の期間、ヘアサロンであるkakimoto armsラゾーナ川崎プラザ店にて美容施術を行う女性を対象に行われる。
実証実験では、美容施術中の利用者に専用のタブレット端末を貸し出して、自身のパーソナルカラー(髪、瞳、唇の色や肌の色調などから診断)にマッチした、上下100着以上の洋服の中から好きなコーディネートを2通り選択してもらう。そして、美容施術終了後、店内にある大型ディスプレイの前で、選んだ洋服のバーチャル試着を体験してもらい、その場でラゾーナ川崎プラザ内の協賛アパレル店(実店舗)で利用できる割引クーポン券を発行する。
東芝および東芝ソリューションは、ヘアスタイルやパーソナルカラーに合った洋服をバーチャル試着することで得られる“実店舗への送客効果”を検証し、顧客ニーズの発掘を含めたマーケティングデータの収集を実施する。このデータを活用することで、ファッション関連の実店舗やECサイトを組み合わせたオムニチャンネルの構築を目指し、2014年度下期の実用化を目指すという。
バーチャル試着では、東芝が監視カメラや画像認証システム分野向けに培ってきた高精度人物検出技術を応用した「体型センシング技術」で人のボディラインを検出。さらに、本システム用に開発した「体型フィッティング技術」により、ボディラインに合うよう洋服の写真を画像処理することで、個人の体型に合ったバーチャル試着を実現する。システムで利用する試着用の洋服画像もサイズごとに複数用意する必要はなく、洋服1種類に対して画像は1枚のみで済む。そのため、商品の入れ替えが多いアパレル店舗においても、季節や流行に合った服や組み合わせをタイムリーに整えることができる。
東芝グループでは、グループ内にある広範囲な技術を融合させ新たな価値を創造する「ニュー・コンセプト・イノベーション」を推進。ファッション業界をはじめ、今後もさまざまな分野においてグループ内の技術を活用した商品、ソリューションを提案、提供していくという。
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