現代自動車のフラッグシップモデル「ジェネシス」がMOST150を採用:車載情報機器
車載LAN規格であるMOST(Media Oriented Systems Transport)の標準化団体MOST Cooperation(以下、MOSTCO)は、Hyundai Motor(現代自動車)が2013年11月に発表した高級セダン「Genesis(ジェネシス)」の新モデルにMOST150が採用されたと発表した。
車載LAN規格であるMOST(Media Oriented Systems Transport)の標準化団体MOST Cooperation(以下、MOSTCO)は2014年5月13日(欧州時間)、Hyundai Motor(現代自動車)が2013年11月に発表した高級セダン「Genesis(ジェネシス)」の新モデルにMOST150が採用されたと発表した。
MOST150は、帯域幅が150Mビット/秒(Mbps)の車載情報機器向けLAN規格。MOSTCOが最初に策定した帯域幅が25MbpsのMOST25は、欧州の自動車メーカーを中心にカーオーディオの音声データ伝送に利用されていたが、帯域幅を拡大したMOST150は、利用範囲を映像コンテンツの伝送やインターネット接続などにも拡大している。Audi(アウディ)の「A3」をはじめ採用実績も積み上がりつつある(関連記事:「Audi A3」新モデル採用のMOST150、車載イーサネットとの共存も視野に)。
新型ジェネシスに搭載されている、カーマルチメディアやカーナビゲーションなどに利用できる車載情報機器「AVN4.5」は、液晶ディスプレイの解像度が従来の800×480画素から1280×720画素に向上。また、インターネット接続やAppleの音声エージェント「Siri」との連携機能なども新たに組み込まれているため、車載ネットワークの帯域幅をより拡大する必要があったとみられる。
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