3次元CADで仮想デスクトップ環境を導入検討できる検証センターを設立――日本IBM:製造ITニュース
新設する「IBM System x CAD on VDI検証センター」を利用することで、最新のハードウェア環境を用いて短時間でPOC(Proof Of Concept:概念実証)を実施できるという。
日本IBMは2014年4月22日、同社・本社内にワークステーション仮想化の導入検証を支援する「IBM System x CAD on VDI検証センター」を開設したと発表した。パートナー各社とともに、3次元CADやCG領域を中心とする仮想デスクトップ環境(VDI)ソリューションの導入検討を支援する。
設計環境の仮想化については、グローバル化における設計拠点の海外への広がりなどの他、BCPの観点やデータの盗難防止などの観点から注目が高まっている。従来はコンピューティングパワーやネットワークの問題で、設計を行うには十分な環境を構築することができなかったが、これらの性能が高まったことで、より柔軟な設計環境を構築可能となってきている。
IBM System x CAD on VDI検証センターには、「IBM System x iDataPlex」や「IBM NeXtScale System」などを常設する。CitrixとVMwareの複数の仮想基盤とGPU仮想化技術、CATIAやPTC Creo、Autodeskなどの検証用アプリケーションが用意されている。VDI導入を検討する企業がデータを持ち込めば、実データを使用しての検証も可能。遠隔地で利用する場合の帯域・遅延などのネットワーク環境のシミュレーション、シンクライアント/PC/タブレット端末などを用いた場合の使用感、1Gbps/10Gbps Ethernet環境でのCADファイルサーバからのモデルロードのシミュレーションも試すことができる。同センターを利用することで、最新のハードウェア環境を用いて短時間でPOC(Proof Of Concept:概念実証)を実施できるとしている。
また、IBMが提供する「IBM NeXtScale PCIe NeX (Native eXpansion)トレイ」を利用することで、IBM NeXtScale SystemにGRID GPUなどの並列処理アクセラレーターを搭載できるという。標準的なラック型2Uサーバと比較して2倍のNVIDIA GRID GPUボードを搭載できるため、1U当たりの仮想マシン(VM)数を2倍に増やせる。センターには、このGRID GPUボードを搭載する最新のIBM NeXtScale Systemも配備する。
同センターの取り組みには、SI企業や仮想基盤、GPU仮想化技術、アプリケーション、シンクライアントなどを提供する企業もパートナーとして協力。IBMと連携してVDI導入を検討する企業にシステム提案していく計画だ。
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