Arduinoを用いたM2Mシステムの試作開発を支援する「M2M教材キット」登場!:組み込み開発ニュース
タブレインは、M2M(Machine to Machine)システムの試作開発に適した「M2M教材キット」の販売を2014年4月23日より開始する。同製品を用いることで、1日程度で各種センサー値の取得から、3G通信を用いたクラウドサービスへのデータアップロードまでを効率的に学習できる。
タブレインは2014年4月22日、M2M(Machine to Machine)システムの試作開発に適した「M2M教材キット」の販売を同年4月23日より開始すると発表した。同製品を用いることで、1日程度で各種センサー値の取得から、3G通信を用いたクラウドサービスへのデータアップロードまでを効率的に学習でき、M2Mシステムの試作開発や立ち上げに役立てることができるという。
同製品は、「Arduino UNO R3」「TABシールドV1.1」「3GシールドV1.2」および、USBケーブル、AC電源アダプター、3G&GPSアンテナ+ケーブルセット、サンプルスケッチ(プログラム)/活用ガイド(CD-ROM)で構成される。販売価格は税抜き8万円。スイッチサイエンスやAmazonなどで購入できる。また、オプション品として、無線モジュールXBeeを用いた教材キット「Arduino教材キット(応用編)」も用意する(税抜き価格:2万3000円)。
TABシールドは、豊富なセンサー類やLED、LCDなどを搭載したArduino/Arduino互換機用の拡張ボード(シールド)製品(関連記事:14種類の電子部品を1枚に――タブレイン、Arduino用拡張基板「TABシールド V2.0」)。一方の3Gシールドは、同じくArduinoやその互換機上で動作する3G通信モジュールを搭載したシールド製品。いずれも同社の主力製品で研究/教育機関などを中心に採用実績がある。
今回、これら製品を組み合わせることで、容易に広域ワイヤレスセンサーシステムの構築が可能となり、M2Mシステムの試作開発・構築を支援する。例えば、温度・光・音・加速度・距離といったセンサー値を取得し、3G通信機能を用い、遠隔モニタリングや遠隔操作などのシステム構築を短時間で行える。また、無償のクラウドサービス「xively.com」との連携も可能で、取得したセンサー値を手持ちのスマートフォンやタブレット端末上で、グラフィカルに表示・確認できる。もちろん、独自にサーバを構築することで、メール送信、スピーカー出力、モータ制御なども実現可能だ。
同社は、企業の他、研究機関や教育機関などに対し、同製品の販売を展開し、年間500セットの販売目標を掲げる。将来的には、クラウドサービスの提供や、Wi-SUNによるローカルネットワークとの連携も踏まえた“統合的なM2M教材キット”として発展させていきたい考えだ。
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