インテル、「Quark」搭載のArduino互換開発ボード「Galileo」発表:ボード5万枚を世界中の大学に寄付
米Intel(インテル)とオープンソースハードウェアプラットフォーム「Arduino」を開発するArduino LLCは、組み込みシステム向け低消費電力SoC「Intel Quark SoC X1000」を採用した、初のArduino互換開発ボード「Galileo(ガリレオ)」を発表した。
米Intel(インテル)とオープンソースハードウェアプラットフォーム「Arduino」を開発するArduino LLCは2013年10月3日(イタリア時間)、組み込みシステム向け低消費電力SoC「Intel Quark SoC X1000」を採用した、初のArduino互換開発ボード「Galileo(ガリレオ)」を発表した。同年11月末までに提供開始予定で、価格は未定。
両社は同ボードの提供を通じ、多くの製作者や学生の「創造力」「学習力」「発明意欲」を刺激し、IAの性能・機能を生かしたインタラクティブなモノや環境の構築を支援することで、インテルとArduinoコミュニティーの連携を強化していくという。
今回の発表に併せ、今後1年半にわたり、同ボード5万枚を世界中の大学1000校に寄付することも明らかにしている。インテルは、多くの教育者や学生がIAの性能・機能を利用できるよう、既に世界各地の大学17校と同ボードを使用したカリキュラムの構築に着手。今後、協業する大学数も増えていく見込みだという。
同ボードが搭載するIntel Quark SoC X1000は、アイルランドで設計され、32ビット、シングルコア/シングルスレッド、Intel Pentium ISAと互換性のあるプロセッサで、最大400MHzで動作。メモリは512KバイトのSRAMおよび256MバイトのDRAMを備える。ACPI、Mini PCI Express、10/100Mビットイーサネット、microSDカードスロット(32Gバイトまでサポート)、USB 2.0端末、EHCI/OHCI USBホストポート、RS-232 UARTポート、NOR型フラッシュ(8Mバイト)、JTAGポートなど、豊富なI/Oインタフェースが用意されている。
同ボードは、Linux上でArduinoのソフトウェアライブラリとともに動作し、既存のArduinoのプログラム(“スケッチ”という)について、拡張性の維持および再利用が可能だという。開発はArduino IDEを用い、Mac OS、Windows、LinuxなどのホストPC上でプログラミング可能だ。Arduino用シールドも利用できる。
同ボードについて、インテルは、SNSに対応したLED照明のディスプレイなどの試作開発や家庭用電化製品の自動化、スマートフォンで制御する等身大ロボットの制作などの複雑なプロジェクトを遂行する際に、有効なツールとなるだろうと述べている。
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