京都マイクロ、JTAGエミュレータの新版「PARTNER-Jet2」を発表:組み込み開発ニュース
京都マイクロコンピュータは、組み込みシステム開発向けJTAGエミュレータ「PARTNER-Jet2」を2014年7月に発売する。約10年ぶりにモデルチェンジを図り、操作性はそのままに高速化を実現した。
京都マイクロコンピュータは、組み込みシステム開発向けJTAGエミュレータ「PARTNER-Jet2」を2014年7月に発売する。1万台の出荷実績がある現行機「PARTNER-Jet」を約10年ぶりにモデルチェンジし、操作性はそのままに、高速動作を実現した。
価格はデバッガソフトウェアが10万円。本体ハードウェアは2種類から選べ、USBバスパワー対応の「Model10」が10万円、4Gバイトトレースメモリ搭載の「Model20」が20万円(いずれも税抜き価格)。
PARTNER-Jet2は、USB 3.0接続のほか、USBバスパワーでの動作、高速トレースクロック、プローブホットプラグなどに対応したモデル。大容量トレースメモリも搭載する。PARTNER-Jetの評価ポイントである軽快に動作するデバッガの特徴は、実装を全面的に見直すことで、より高速化を図った。
デバッガソフトウェアも、ARM v8などの64bitプロセッサや仮想化支援機能へ対応できるよう、内部実装を見直した。マルチコア対応については、PARTNER-Jetの最大8CPUから16CPU以上のマルチコア構成にも適応するようにした。
その他、対応プロセッサも拡充した。ARMプロセッサやSuperHマイコンに加え、インテルのプロセッサにも対応。現在はAtom Z3000ファミリーのみだが、今後はQuark SoC X1000への対応も予定しているという。ARMプロセッサについては、ARM7などARM v4からCortex-A15などのARM v7に対応する。今後ARM v8への対応も予定している。
PARTNER-Jetで実現している各種OSへのデバッグ対応やスナップショット機能などは、PARTNER-Jet2でも引き継がれる。
なお、京都マイクロコンピュータは2014年5月14〜16日に東京ビッグサイトで開催される「第17回 組込みシステム開発技術展(ESEC2014)」にPARTNER-Jet2を展示する。
第17回 組込みシステム開発技術展(ESEC2014)
会期 | 2014年5月14日(水)〜16日(金) |
---|---|
時間 | 10:00〜18:00(16日(金)のみ17:00に終了) |
会場 | 東京ビッグサイト |
京都マイクロコンピュータ・ブースNo. | 西 4-42 |
関連記事
- 業界初のLinux対応ICEが成功した理由
京都マイクロコンピュータは「デバッガ」をこだわり続けるICEベンダである。2003年、当時の業界で実現が難しいとされていたLinux対応ICEをリリースし、現在の組み込みLinux隆盛に少なからず影響を与えた。常に3〜5年先の技術トレンドを見据えて開発を進め、下請け仕事は一切やらない。“わが道を行く”希有な存在である。 - マイコンの中を虫眼鏡で見る−JTAGデバッグ−
マイコン制御プログラムを自由自在に書けるようになろう! 前シリーズ「マイコン制御基礎以前」に続く本シリーズでは、アセンブリ言語の解説を中心に基礎力固めを目指す。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.