インテルがIoT戦略を発表、製造や自動車分野に注力:組み込み関連ニュース
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注力するインテルは、都内で説明会を開催。各種デバイスからインフラ、サービスまで幅広い領域をカバーする同社の強みを紹介した。
インテルは2014年4月17日、都内で記者説明会を開催し、「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」に関する取り組みを発表した。
同社は2013年11月にIoTソリューション事業部を設立し、Wind River製のソフトウェアを扱う部門と従来の組み込み機器向けソリューション部門を統合した。Core、Xeon、AtomそしてQuarkといったプロセッサをはじめ、Wind River製のソフトウェアやマカフィーのセキュリティといった幅広い技術領域をカバーしている。
同技術を生かし、PCやタブレットをはじめとするエンドポイントからネットワークインフラ、さらにはクラウドやデータセンターにわたる広い領域でインテル製品が生かせる点が同社の強みだ。そして、中でも今後ターゲットとする産業分野が製造、自動車、小売業である。
来日した同社副社長兼IoTソリューションズ事業本部長のダグ・デイビス(Doug Davis)氏は、「今後さらに多くのデバイスがインターネットに接続され、あらゆる情報がデータとして抽出されるようになる。そしてそのデータを解析することで、より便利なサービスが世の中に提供される、好循環が生まれるだろう」とIoTを取り巻く世の中の流れを紹介した。2015年には150億台、2020年には500億台のデバイスがインターネットに接続される時代となり、今後さらにIoTを取り巻く領域にはビジネスチャンスがあるとみているという。
その一例としてデイビス氏は、自動車産業への取り組みを紹介した。走行アシストや自動走行といった新技術を効率よく実現するためのチップを製造していくほか、業界団体との知見共有や、イノベーションの促進に向けた1億ドルの「コネクテッドカー基金」の設立などを予定している。
なおインテルは2014年5月14〜16日の3日間、東京ビッグサイトで開催される「第17回 組込みシステム開発技術展」に出展する。当日は「The Internet of Things starts here.」をメインテーマに、「IoTとは何か?」「なぜIoTがビジネスを変革させるのか?」「その構成要素とは?」を、デバイス、ソフトウェア、サービスのカテゴリーごとに紹介するという。直近で予定しているIoTゲートウェイなどの新製品も出展予定だ。
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