新型「コペン」は「走る楽しさ」と「持つ喜び」を追求、価格も200万円以下に:車両デザイン(3/3 ページ)
ダイハツ工業は、2014年6月に発売予定の新型軽オープンスポーツカー「COPEN(コペン)」の新技術として、「走る楽しさ」を支える高剛性のボディ骨格「D-Frame」と、「持つ喜び」を実現する樹脂外板の着せ替えが可能な「DRESSFORMATION」などを発表。価格も税込みで200万円以下を目指しているという。
車両重量は増加もJC08モード燃費は25.2km/lに
新型コペンでは、ダイハツ工業としては初となる樹脂燃料タンクも採用している。樹脂の肉厚を均一に成形することにより、従来の樹脂燃料タンクが金属製燃料タンクと比べての5%程度しか軽量化できていなかったところを、40%もの重量低減を実現している。肉厚を均一にする際には衝撃吸収性能が低下するという課題があるが、タンク表面にダイヤモンドビードと呼ぶ幾何学模様を作り込むことで対応。樹脂の均一な肉厚と衝撃吸収性能の両立に成功した。
樹脂燃料タンクや先述した着せ替え可能な樹脂外板、ベースのボディ骨格がミラ イースのものになった効果を含めると、初代コペンと比べて75kg相当の軽量化を実現しているという。ただし、D-Frameとするための構造の補強や、足回りのチューニングなどにより結果として車両重量は少し増加した。初代コペンの830kgに対して、新型コペンは850kgとなっている(MTモデルの場合)。
車両重量は増加したものの、良好なJC08モード燃費を達成できる見込みだ。同社の社内測定値ではあるものの、アイドルストップシステムを搭載するCVTモデルは25.2km/lを達成。エコカー減税の「免税」対象車となる見通しである。MTモデルも22.2km/lを確保し、エコカー減税の「50%減税」対象車になるという。
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