カラーマルチ素材3Dプリンタ「Objet500 Connex3」、日本でも販売開始:Makerbot社のその後についても少し(2/2 ページ)
ストラタシスの新製品カラーマルチ素材3Dプリンタ「Objet500 Connex3」が日本でも販売開始される。将来は、VRMLやAMFなどのデータのサポートも予定。Makerbot社の経営統合の進捗についても触れた。
Connex3とファッションデザイナーのコラボ作品
ファッションデザイナーのユイマナカザト(中里唯馬)氏とフリーランスデザイナーのスン・ジュンジェ(孫君杰)氏は、ストラタシスとコラボレーションし、Connex3でアクセサリーやバッグを製作した。ナカザト氏がデザインをしたアクセサリーをスン氏が3次元モデル化し、Connex3で出力した(関連記事:「レディ・ガガの衣装も手掛けたユイマナカザト氏の3Dプリンタ活用」)。
今回は、「実際に身に着けられること(最終製品)」を目指したという。また、3Dプリンタによる洋服づくりの可能性を模索するために、小さなブロックを弾力性ある糸でつなぐパーツも検討した。
作品は、赤と青をメインに、透明素材を生かしたデザインとしたそうだ。造形物の裏に光るフィルムを貼り付け、カラーを際立たせた。
Makerbotの件はどうなっている?
ストラタシス アジア太平洋地域&日本担当ゼネラルマネージャーのジョナサン・ジャグロム氏によれば、ストラタシスの2013年第3四半期の総収益は前年同期比で41%増、2013年度全体では前年度比で収益増加20%が見込まれているとのことだ。収益を大きく伸ばした背景には、2013年6月に発表した個人向け3Dプリンタベンダー米MakerBot社の買収と「Production」シリーズ(生産段階で推奨する製品)が好調だったことがあった。
米Makerbot社の買収発表から半年以上が経過した現在、経営統合の進捗はどうなっているのか。ジャグロム氏は、「経営統合はまだ最終段階には至っていない。統合するべきところと、するべきではないところを検討している。研究開発領域に関しては、ストラタシスの技術と似通っているところから、統合のプロセスや議論が進んでいる。一方、市場参入の領域についてはストラタシスの戦略とは異なっているし、従来のMakerbotのアプローチの方が優れている。Makerbot単独でのアプローチを進めてもらい、統合はあえてしない方針」と説明した。
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