日立の最薄35mm液晶テレビの付属ACアダプターが不具合、原因は難燃剤の劣化:実装ニュース
日立コンシューマエレクトロニクスは、2007〜2010年に販売した超薄型液晶テレビ「Wooo UTシリーズ」などに付属しているACアダプターに不具合があることを発表した。プラグ部の絶縁材に添加された難燃剤が大気中の水分と反応して次第に絶縁性が劣化し、通電すると発熱・発煙を起こすようになるのが原因だった。
日立コンシューマエレクトロニクスは2014年1月22日、2007〜2010年に製造販売した液晶テレビとデジタルチューナの一部製品に付属しているACアダプターに不具合があることを発表した。不具合が発生したのは、モニター部の厚みが35mmと薄型であることを最大の特徴として2007年12月に売りだした「Wooo UTシリーズ」の15機種(関連記事:“超薄型”競争に先制パンチ――“Wooo”UTシリーズ)と、デジタルチューナ1機種の合計16機種。これまでに販売した合計16万5868台を対象にACアダプターを全て無償で交換する。問い合わせページも公開されている。
Wooo UTシリーズは、薄型を特徴とするモニター部と、デジタルチューナなどの機能を持つ「Woooステーション」という2つのユニットから構成されている。不具合が発生したのは、Woooステーションに電力を供給するためのACアダプターである。Woooステーションに接続する側のプラグ(DCプラグ)の絶縁材に添加された難燃剤が、大気中の水分と反応し次第に絶縁性が劣化することにより、DCプラグ部が発熱・発煙を起こし画面が映らなくなることがある。ただし、「本件による火災や類焼などの拡大被害に至るおそれはない」(同社)という。
対象機種の製品型式と販売台数は以下の通り。Wooo UTシリーズの32インチサイズでは、UT32-HV700Bが3万9094台、UT32-HV700Wが2万7860台、UT32-HV700Aが3620台、UT32-HV700Rが1万552台。37インチサイズでは、UT37-XV700が1万6044台、UT37-XP770Bが1万2484台、UT37-XP770Wが8553台。42インチサイズでは、UT42-XV700が5847台、UT42-XP770Bが6461台、UT42-XP770Wが3444台。47インチサイズでは、UT47-XV700が657台、UT47-XP770Bが2952台、UT47-XP770Wが1124台。デジタルチューナは、IV-R1000が5100台となっている。
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