近未来の洗濯バサミは、洗濯物の乾き具合も取り込み時間も教えてくれる!?:実証実験開始へ
東京システムハウスは、試作開発した洗濯物の乾き具合を検知できる近未来型洗濯バサミ「スマート洗濯バサミ」の実証実験を開始したと発表した。
東京システムハウスは2013年12月26日、同社が試作開発を行った洗濯物の乾き具合を検知できる近未来型洗濯バサミ「スマート洗濯バサミ」の実証実験を開始したことを発表した。
スマート洗濯バサミは、「水分センサー」「Arduino Nano」「Bluetooth MATE」で構成されている。水分センサーで検出した水分量(アナログ値)を、Arduino Nanoで取得してデジタル値に変換。これをBluetooth通信により、Android搭載端末へ送信し、専用アプリ上で洗濯物の乾き具合と、取り込み予想時間を表示する。通信プロトコルはスマートハウス向け通信規格「ECHONET Lite」を使用。乾き具合に合わせてスマート家電をコントロールすることを想定しているという。
同社は、「洗濯物の乾き具合を判定できるため、さまざまなソリューションと連携できる可能性がある」とし、今後、温度/湿度センサーを組み合わせた取り込み予想時間の高精度化や、(部屋干しを想定した)エアコン/乾燥機との連携、さらには洗濯物が乾いたら自動で部屋に取り込んでくれる「電動物干し」(外部装置)との連携なども検討しているという。
さらに、クラウドサービスと連携させることでも可能性の幅が広がる。スマート洗濯バサミで取得した情報をクラウドサービスにアップロードすれば、外出先から洗濯物の乾き具合をチェックすることも可能になる。また、他の天気予報サービスおよび前述の電動物干しと連携させることで、天候により洗濯物を外に干したり、部屋の中に取り込んだりといった制御も実現できるだろう。
同社は、以上のような他のセンサーやスマート家電、クラウドサービスとの連携を視野に開発を進めていく方針。併せて、東京大学 生産技術研究所とLIXILとの共同実証実験住宅「COMMAハウス」をはじめとするスマートハウス実証実験住宅などでの検証も計画しているとのことだ。
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