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日産が単眼カメラ自動ブレーキを横展開、「セレナ」と「ノート」に搭載安全システム(1/2 ページ)

日産自動車は、ミニバン「セレナ」と小型車「ノート」をマイナーチェンジした。最大の改良ポイントは、新型「エクストレイル」に初搭載した、単眼カメラを用いる自動ブレーキ機能「エマージェンシーブレーキ」を搭載したことである。

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ビッグマイナーチェンジした「セレナ」と「ノート」

 日産自動車は2013年12月25日、ミニバン「セレナ」と小型車「ノート」のマイナーチェンジを行い、同日発売した。最大の改良ポイントは、新型「エクストレイル」に初搭載した、走行速度が時速10〜80kmの範囲で動作し、時速30km以下であれば衝突回避が可能になる「エマージェンシーブレーキ」を搭載したことである。

 エマージェンシーブレーキは、他社の運転支援システムがセンサーとしてレーザーレーダーやミリ波レーダー、ステレオカメラ、またはこれらを組み合わせているのに対して、単眼カメラを使用しているのが特徴。特に、高価なセンサーであるミリ波レーダーやステレオカメラを用いるシステムと比べて価格を低減できる可能性がある。

 新型エクストレイルの場合、エマージェンシーブレーキの他に、「踏み間違い衝突防止アシスト」、「LDW(車線逸脱警報)」、「進入禁止標識検知」といった機能を1つにまとめた「エマージェンシーブレーキパッケージ」を7万7000円で提供している(関連記事:新型「エクストレイル」の自動ブレーキ機能、価格は7万7700円に設定)。

「セレナ」は「エマージェンシーブレーキ」を標準装備、燃費も16.0km/lに向上

 今回のマイナーチェンジを行うセレナとノートは、エマージェンシーブレーキの価格や、エマージェンシーブレーキ以外に搭載している運転支援機能などが異なる。

ビッグマイナーチェンジした「セレナ」の外観。立体感のあるフロントグリルや、二段構えのヘッドランプの採用をはじめ、フードやフェンダー、バンパーを含めてデザインを一新しており、「エマージェンシーブレーキ」の搭載や、燃費の向上も含めて、“ビッグマイナーチェンジ”となっている(クリックで拡大) 出典:日産自動車

 セレナは、最も安価な「20Sグレード」を除く全てのグレードで、エマージェンシーブレーキとLDWが標準装備となった。価格は、マイクロハイブリッドシステム「S-HYBRID」を搭載する「20X S-HYBRID」で238万4550円と、ビッグマイナーチェンジ前と変わらず据え置いた。カスタムモデルの「ハイウェイスター S-HYBRID」であれば、259万8750円から256万8300円と値下げになっている。ただし、装備が充実している「20G S-HYBRID」は5万2500円値上がりして268万8000円に、「ハイウェイスターG S-HYBRID」は4万2000円値上がりして284万1300円となった*)

*)セレナの価格比較は全てFF車で行っている。

 エマージェンシーブレーキとLDW以外の運転支援機能は、「アドバンスドセーフティ パッケージ」にまとめられた。同パッケージには、ディスプレイ付き自動防眩ミラーを用いるMOD(移動物検知)機能を持つ「アラウンドビューモニター」や、「踏み間違い衝突防止アシスト」、「ふらつき警報」を備えている。価格は8万6100円である。

 なお、踏み間違い衝突防止アシストでは、車両前部に搭載した4個の超音波センサーを用いて周囲の障害物を検知する。ふらつき警報は、ステアリング操作の状態からドライバーの注意力低下を検知し、休憩を促す機能だ。

 また、20X S-HYBRIDとハイウェイスター S-HYBRIDは、JC08モード燃費がビッグマイナーチェンジ前の15.2km/lから16.0km/lに向上している(関連記事:日産「セレナ」がマイクロハイブリッド化、燃費は4%向上の15.2km/lに)。これは、車両重量を従来の1660kgから1650kgに低減した効果が大きく寄与している。ただし、オプションなどを搭載して車両重量が1660kg以上になるとJC08モード燃費は15.4km/lに落ちる。

「ノート」の「エマージェンシーブレーキ パッケージ」は8万4000円

 ノートは、「Sグレード」と「S DIG-Sグレード」を除いて、エマージェンシーブレーキ パッケージを用意した。エマージェンシーブレーキとLDWの他、2012年8月のノート発売時にはなかった横滑り防止装置の搭載も含まれている。価格は8万4000円である。

 また、ノートのエマージェンシーブレーキ パッケージには、踏み間違い衝突防止アシストをオプション設定することも可能だ。価格は2万3100円となっている。一部グレードを除いて、MOD(移動物検知)機能付きアラウンドビューモニターも6万3000円で設定可能だ。

「ノート」は外観の大幅なデザイン変更はない。ただし、ボディカラーに、「シャイニングブルー」(左)と「ナデシコピンク」を追加した(クリックで拡大) 出典:日産自動車

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