NXPが中国通信機器メーカーと合弁、中国の国産車に車載半導体を供給:車載半導体
NXP Semiconductorsは、中国の通信機器メーカー大唐電信と、中国の国産車に搭載される半導体の設計開発などを手掛ける企業を合弁で設立する。
オランダの半導体メーカーであるNXP Semiconductorsは2013年12月2日、中国の通信機器メーカー大唐電信(Datang Telecom Technology)と、中国の国産車に搭載される半導体の設計開発などを手掛ける企業を合弁で設立すると発表した。
合弁企業には、NXPが49%、大唐電信が51%出資する。社名はDatang NXP Semiconductors。本社は、大唐電信の本社がある上海に近い南通(Nantong)に置く。NXPの高性能ミックスドシグナルIC技術をベースに、中国の自動車メーカーが国内市場向けに開発する国産車向けの先進的なアプリケーションに最適な半導体製品の調査から開発、販売を行うファブレス企業となる。特に、中国の最新の5カ年計画(2011〜2015年)で開発と普及が進められている電気自動車やハイブリッド車向けのIC開発に注力する方針。NXPは、バッテリーマネジメント関連を含めた同社の電源管理に関するIP(Intellectual Property)を合弁企業で利用できるようにする。さらに、NXPが得意とする車載情報機器の通信接続に必要なソリューションも供給する。
米国の調査企業であるStrategy Analyticsの2013年4月の発表によると、NXPは中国の車載半導体市場でトップシェアだったという。国有企業である大唐電信が出資する合弁企業の設立により、中国の車載半導体市場におけるNXPの地位をさらに高めていきたい考えだ。
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