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QMEMSジャイロがデジタル出力に対応、温度特性も向上車載半導体

エプソンは、水晶素材とMEMSを組み合わせた独自の「QMEMS」技術を用いたジャイロに、デジタル出力に対応する「XV4001シリーズ」を追加した。

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エプソンの「XV4001シリーズ」

 エプソンは2013年11月7日、水晶素材とMEMSを組み合わせた独自の「QMEMS」技術を用いたジャイロに、デジタル出力に対応する「XV4001シリーズ」を追加し、サンプル出荷を始めた。SPI(Serial Peripheral Interface)もしくはI2Cに対応した品種を用意している。主に、カーナビゲーションシステムなどの用途に向ける。

 同社はこれまで、QMEMSで検出した角速度をアナログ信号で出力するタイプの製品を販売してきた(関連記事:最新センサーデバイスが変える予防安全システム)。しかし、カーナビゲーションシステムなどでは、このアナログ信号をA-Dコンバータなどで構成される回路を介してデジタル信号に変換してからプロセッサで処理している。XV4001シリーズを使えば、信号ラインの引き回しや回路設計が負担となる変換回路が不要になるという。

 XV4001シリーズは、QMEMSから出力される角速度のアナログ信号をデジタル信号に変換/出力するための回路を集積した。高次の温度補正を行うことで温度特性も向上しており、さらなる高精度化を実現できているという。新たに、ジャイロ自身で異常を検知するセルフテスト機能も搭載した。

エプソンの「XV4001シリーズ」。左側はI2C出力で傾斜角度が0度の基板に実装可能な「XV4001BC」で、右側はSPI出力で傾斜角度が2度の基板に実装可能な「XV4001KD」である 出典:エプソン

 主な仕様は以下の通り。電源電圧は3.3V±0.3Vで、出力感度は370LSB/(°/s)±1.5%。ゼロ点出力は±2°/sで、ノイズRMS値は定格で0.05°/sである。動作温度範囲は−40〜85℃となっている。パッケージの外形寸法は、傾斜角度が0度の基板に実装可能な品種が5.0×3.2×1.3mm、同20度の基板に実装可能な品種が6.0×4.8×3.3mm。

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