アットマークテクノ、モジュール型で量産に特化した「Armadillo-410」を発売:組み込み開発/製品ニュース
アットマークテクノは、モジュール型組み込みプラットフォームの新製品「Armadillo-410」を発表した。モジュール本体のサイズが40×50×5.2mmと小型・薄型で、どのような機器にも収めることができるコンパクト設計が特長である。
アットマークテクノは2013年10月24日、モジュール型組み込みプラットフォームの新製品「Armadillo-410」を発表した。「Armadillo-400シリーズ」の最新ラインアップに位置付けられ、従来品と同じく、400MHzのARM9コアベースのアプリケーションプロセッサ「i.MX257」(フリースケール・セミコンダクタ製)を搭載。モジュール本体のサイズが40×50×5.2mmと小型・薄型で、どのような機器にも収めることができるコンパクト設計が特長である。
シングルボード型を採用する従来のArmadillo-400シリーズ(420/440/460)とは異なり、同製品は設計の自由度を重視し、キャリアボード(拡張ボード)を接続することで、コネクタの配置や基板の形状などを自由に決定できるモジュール型を採用する。同製品とキャリアボードは、BtoB(基板対基板)コネクタを使ってワンタッチ接続できるため、シングルボード型に比べて機器を組み立てる際の手間が大幅に軽減されるという。
同製品は、「Armadillo-440」と同等の機能を持ち、USB、LAN、シリアル、SDなどの各種インタフェースをサポートする他、タッチパネル液晶インタフェースやオーディオなど、さまざまな拡張に対応する。動作温度範囲は−20℃〜+70℃をサポートし、産業用途向けとしても利用できる。また、既存のArmadillo-400シリーズとのソフトウェア互換性も保持されているため、従来のArmadillo-400シリーズのユーザーでも容易に移行できる。
同製品の価格は、従来のシングルボード型よりも低価格であるため、例えば、数百台規模までの少量生産の場合は、従来のシングルボード型を使って開発コストを低減し、中規模(数千台規模)以上の生産の場合は、モジュール型の同製品を使ってコストを低減するなど、量産規模に合わせた使い分けにより、コストメリットを最大化できるという。
同年11月22日より販売を開始。量産向けの「Armadillo-410 量産ボード」(100台からの注文で要見積もり)と、試作開発に便利な「Armadillo-410 液晶モデル開発セット」(税別価格8万円)が用意されている。なお、同社は11月20〜22日までパシフィコ横浜で開催される「組込み総合技術展 Embedded Technology 2013(ET2013)」に出展し、同製品の展示デモを行う予定だという。
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