「趣味」から「健康管理」まで、Kinectはシニア市場で花開く!?――Kinect活用でビジネス化を目指せ!!【後編】:Kinect for Windows Contest 2013 リポート(3)(3/3 ページ)
「Kinect for Windows」を活用したビジネスアイデアを競う「Kinect for Windows Contest 2013」が2013年9月19日に開催された。前回に引き続き、各チームの作品を紹介。今回は後半5作品のプレゼンテーションの模様をお届けする。
チーム:anno lab/作品:あの体を使って遊べるアトラクション型ゲーム集
そして、最後に登場したのがanno labだ。このチームのプレゼンテーションは、他チームとは異なり、これまで手掛けてきた作品の紹介と活動を支えている思想についての発表となった。anno labは、福岡県を中心に活動するクリエイティブラボで、「日本を世界一楽しい国にしたい!」という野望の下、テクノロジーを活用したインタラクティブアートなどを手掛けている。
では、anno labが考える“楽しい国”とは一体何か。「例えば、公園をきれいにすることを考えた場合、『ゴミはゴミ箱に!』という看板を立てる代わりに、ボクらは“ゴミを捨てる行為自体を楽しいものにする”ことで解決を図りたい。人間は物事に興味を持てば、損得なしに行動してくれるものだと思っている」(anno lab)という。anno labは、こうした思想に基づき、興味を引き付け、行動を検知してくれる装置として、Kinect for Windowsセンサーに注目。これまで多くのイベントやワークショップなどにKinect for Windowsセンサーを活用したデジタルアート/ゲーム作品を披露してきたそうだ(プレゼンテーション内では代表的な作品を幾つか紹介してくれた)。
anno labは「『世の中のためになるから』『健康に良いから』というメッセージは、人を動かすための大義名分として必要なことかもしれない。しかし、それだけでは人はなかなか動いてはくれない。興味を持ってもらい、損得なしに行動してもらうためには、“アソビゴコロ”が大切だ!」とし、義務として人を無理に行動させるのではなく、興味を持って自主的に行動してもらうことの重要性を説き、Kinect for Windowsセンサーを活用したアプリケーション開発のヒントを示した。
以上、Kinect for Windows Contest 2013の全10作品の内容をお届けしてきた。同コンテストの最終目的はビジネス化である。主催者の東京エレクトロン デバイスは、作品応募者と作品に興味のある企業とをつなぐマッチングサイトの準備も進めており、Kinect for Windowsセンサーを活用したビジネスの活性化に向けた取り組みを推し進めている。今回紹介した作品の中から実際に製品化されるものが登場することを期待したい。
2014年大会も開催されるようなので、本稿を通じ興味を持った方、あるいはKinect for Windowsセンサーを用いた新商品/新サービスのアイデアをお持ちの方は、エントリーに向けて今から準備しておいて損はないだろう。(連載完)
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