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お手軽モノづくり体験――「あったらいいな」をArduinoでカタチにしてみよう!アイデア・ハック!! Arduinoで遊ぼう(1)(2/3 ページ)

「こんなモノがあったらいいのに……」をArduino(アルドゥイーノ)で実現。電子工作初心者や回路の知識のない人だって大丈夫。筆者と一緒に、頭の中のアイデアをカタチにし、モノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう! 第1回では、開発環境の準備と電子工作の“Hello World”こと、「エルチカ」に挑戦するぞ!!

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Arduinoの開発環境を構築

 Arduinoがどれだけお手軽かというのは、論より証拠でやってみるのが一番でしょう。

 まず、Arduinoを購入し、PCに開発環境を構築する必要があります。実は、Arduinoは1種類ではなく、いろいろなバリエーションが存在しています。本連載では、特別な断りがない限り、「Arduino Uno」を使用します(画像2)。


Arduino UNO
画像2 「Arduino UNO」。基板も従来のそっけない緑色ではなく、おシャレ。USBケーブル(A-Bタイプ)が必要

 Arduinoは、電子工作用品などの通販サイト(スイッチサイエンスRSオンライン共立エレショップ)の他、Amazonなどでも取り扱っています。単体の他、基本的な電子部品などがセットになったキットもあります。

 RSオンラインで取り扱っているスターターキットは、楽しい工作例が豊富でオススメです。マニュアルは英語ですが、YouTubeに日本語字幕付きのチュートリアルビデオがアップされているので安心です。なお、Arduinoを単体購入する場合は、USBケーブル(A-Bタイプ)の購入もお忘れなく。

 Arduinoの統合開発環境であるArduino IDEは、公式サイトからダウンロードできます。開発用PCのOS環境に応じたものをダウンロードしてください。

 本稿では、Windows用のインストーラーをダウンロードし、Windows 7を搭載するPCにインストールする手順を紹介します(画像3)。

ダウンロード
画像3 公式サイトで、自分が使用するOSに該当するアプリケーションをダウンロードする

 2013年6月時点の最新バージョンは「1.05」です。1.05からインストーラーが搭載され、ダウンロードしたファイル(arduino-1.0.5-windows.exe)をダブルクリックするだけで、インストールが開始されるようになりました(画像4)。

インストール(1)インストール(2)

インストール(3)インストール(4) 画像4 ライセンスの確認が求められるので、「I Agree」をクリックし、インストールする

 ArduinoとPCをUSBケーブルで接続すると、ドライバがインストールされ、COMポートが割り当てられます。[コントロールパネル]−[デバイスマネージャー]−[ポート(COMとLPT)]で、COMポート番号を確認します(画像5)。Arduino IDEのメニュー[ツール]−[シリアルポート]で、同じCOMポートにチェックを入れてください(画像6)。

デバイスマネージャー
画像5 デバイスマネージャーでCOMポート番号を調べる。COMポートが10以上の場合、エラーが起きることがあるので、他の空いている番号に割り当てる
Arduino IDE
画像6 Arduino IDEの[ツール]−[シリアルポート]で指定したCOMポートにチェックが入っていることを確認

「エルチカ」でArduinoを体験しよう!

 それでは、電子工作の最初の一歩「エルチカ」をやってみましょう。エルチカとは、LEDをチカチカと光らせるという意味です。プログラミングの勉強で「Hello World」の出力を最初に学ぶように、電子工作ではエルチカがお約束です。

 LEDを光らせるためには、抵抗が必要です(画像7)。厳密にいうと、抵抗値はきちんと計算して出すものですが、ここではアバウトに220〜330Ωの抵抗でOKです。

LED点灯の回路図
画像7 LED点灯の回路図

 今回は、LEDと抵抗、ケーブル×2を、適当な大きさに切った紙(牛乳パックなど)にホッチキスでパチパチと止めて「シールド」を作成します。シールドというのは、Arduinoの機能を拡張する基板のことです。筆者は、この牛乳パックとホッチキスで作ったシールドのことを「ペーパーシールド」と名付けました。何となくカッコよくありませんか?

 ちなみに、ペーパーシールドを作る際は、ホッチキスの針先がフラットに止まるものを使ってください。そうでないと接触不良でうまく動作しません。その場合は、針を平らにつぶした方がよいです。

 LEDは極性がある部品です。足の長い方がプラスになるので、その点にも注意して組み立ててください(画像8)。まぁ、「組み立てる」というほどのものではありませんが……。

ペーパーシールド
画像8 牛乳パックにホッチキスでLEDと抵抗を止める。LEDは足の長い方がプラスになることに注意

 それでは、LEDを光らせてみましょう。Arduinoの「5V」にペーパーシールドのプラスケーブルを、「GND」にマイナスケーブルを接続します。そして、ArduinoとPCをUSBケーブルで接続します。もしもLEDが光らなかったら、LEDのプラスとマイナスを間違えていないか確認してみてください(画像9)。

Arduino電子工作の第1歩
画像9 Arduino電子工作の第1歩! LEDが点灯しました

 「『おぉー!! 光った〜』……って、これマイコンは関係ないじゃん!」と思われた方、正解です。ここでは、Arduinoの5VとGNDに直接つないでいるので、Arduinoは乾電池の代わりをしているだけです。ただ、「手作りのシールドの動作チェックに、別電源を必要としない」というのも、Arduinoの便利なポイントといえるのではないでしょうか。

 それでは、今度こそエルチカです。いったん、USBケーブルをPCから抜いて(補足3)、ペーパーシールドのプラスのケーブルをArduinoの「13」と書いてあるところに差し込みます(マイナスのケーブルはGNDのまま)。そして、ArduinoとPCをUSBケーブルで接続すると、今度はLEDがチカチカと点滅します(動画2)。

動画2 Arduinoの「GND」と「13」にケーブルをつなぎ、PCに接続するとLEDがチカチカと点滅する

※補足3:回路を作り変えるときは、必ず電源を切る(この場合、USBケーブルを抜く)習慣を付けましょう。



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