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アフリカは日系製造業にとってはまだ暗黒大陸なのか最後のフロンティア「アフリカ」(前編)(2/3 ページ)

豊かな資源に支えられ経済成長を遂げるアフリカ。今後の主力消費地および製造地を担う「最後のフロンティア」として注目が集まる一方で、日系企業の動きは他国に比べて鈍い。アフリカ経済の現状と日系企業の動向について、日本貿易振興機構の高崎早和香氏に聞いた。

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日本企業は333社が進出

 そんな成長するアフリカに対し、日本企業の進出状況はどうだろうか。JETROの2012年度の調査によると現地に拠点を構える日本企業は333社だという。ただアフリカには54もの国があり、地域によって環境は大きく異なる。そのため日本企業の進出先も多岐にわたる。

 最も多いのが早くから欧米企業の進出先となってきた南アフリカ共和国で日本企業も96社が進出している。その他、エジプトやモロッコ、アルジェリアなどの北アフリカ地域に127社、ケニアやタンザニア、エチオピアなどの東アフリカ地域に59社、ナイジェリアやガーナなどがある西アフリカ地域にも31社が進出している。南部アフリカ地域も南アフリカ共和国以外に、モザンビークやアンゴラなどへの進出企業があり、合計で116社の進出となっている。

アフリカに進出している日本企業
アフリカに進出している日本企業(出典:JETRO)(クリックで拡大)

中心は資源関連

 進出企業は、やはり資源関連が多く、石炭や天然ガス、各種鉱物資源などに関連して大手商社が進出するケースが目立っている。一方製造業では、販売拠点としての進出が多いものの、製造拠点としての進出なども徐々に拡大。1960年代ごろから自動車や二輪車では進出していたが、今後の市場拡大への期待とともに生産品目も多岐にわたるようになってきている。

 高崎氏は「アフリカへの日本企業の進出は右肩上がりで伸びている。やはり一番多いのは資源関係だ。だが、製造業も徐々に伸びてきている。南アフリカ地域が欧米なども含め、自動車の一大生産拠点となっている一方、北アフリカは欧州との地理的な近さを生かし、欧州への輸出拠点としての役割を担うなど、活用の幅は広がってきている。今後人口増で市場としての魅力が高まれば現地生産の価値も広がってくるはずだ」と話す。

日系製造業のアフリカ参入事例
日系製造業のアフリカ参入事例(JETROが公表資料より作成)(クリックで拡大)

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