ニュース
ハイブリッド車のニッケル水素電池が走行用モーターに変身!? ホンダの取り組み:製造技術
ホンダとTDK、日本重化学工業は、使用済みのハイブリッド車(HEV)用ニッケル水素電池から抽出したレアアースを、HEVの走行用モーターの永久磁石に再利用するための取り組みを推進すると発表した。
ホンダは2013年6月18日、使用済みのハイブリッド車(HEV)用ニッケル水素電池から抽出したレアアースをHEVの走行用モーターの永久磁石に再利用するための取り組みを、TDK、日本重化学工業と共同して推進することで合意したと発表した。一定数の使用済みHEV用ニッケル水素電池が集まり次第、再利用を始める方針だ。
ホンダは2013年3月、HEV用ニッケル水素電池から99%以上の純度で金属化したレアアースを抽出する技術を発表(関連記事:ホンダが車載ニッケル水素電池からレアアースを抽出、そのまま電池材料に再利用)。既に、このレアアースを、HEV用ニッケル水素電池の負極材として再利用する取り組みを始めている。
HEVの走行用モーターの永久磁石には、ネオジムやディスプロシウムなどのレアアースが使用されている。今回の取り組みでは、日本重化学工業のプラントでHEV用ニッケル水素電池から抽出したレアアースを、TDKの永久磁石の材料として再利用する。この永久磁石は、ホンダのHEVの走行用モーターに使用されることになる。
関連記事
- ホンダが車載ニッケル水素電池からレアアースを抽出、そのまま電池材料に再利用
ホンダは、ハイブリッド車用ニッケル水素電池から99%以上の純度で金属化されたレアアースを抽出し、再度ハイブリッド車用ニッケル水素電池の負極材としてそのまま利用できる仕組みを開発した。 - プリウスの使用済み電池が「大容量蓄電システム」に、トヨタが実証実験開始
電気自動車(EV)を住宅と接続して互いに電力を融通する仕組み作りが進んでいる。だが、電池の実数では既に一定の地位を築いたハイブリッド車(HV)の方が多い。トヨタはHVの使用済み電池を使った大容量蓄電システムの活用を目指す。 - EVの使用済み電池はまだ使える、日産が北米で実証実験へ
リーフのリチウムイオン二次電池は、繰り返し使って容量が70%まで低下した時点で寿命となる。ただし、寿命に達した後もさまざまな用途で利用できる。電気自動車(EV)が内蔵する電池の量は非常に多い。寿命に達した電池をどう使うか。今後EVが伸びていくに従い、再利用技術が重要になっていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.