インホイールモーター搭載超小型EVはシザーウイング、アニメ映画祭でデビュー:電気自動車
NTNは、独自開発のインホイールモーターシステムを搭載する超小型電気自動車(EV)「TOO’in(トゥーイン)」を新たに開発し、フランスのアヌシー市と共同で実施する公道での実証実験に使用すると発表。同市で開催された「アヌシー国際アニメーション映画祭」でお披露目された。
NTNは2013年6月17日、独自開発のインホイールモーターシステムを搭載する超小型電気自動車(EV)「TOO’in(トゥーイン)」を新たに開発し、フランスのアヌシー市と共同で実施する公道での実証実験に使用すると発表した。トゥーインは、同市の公用車として貸与され、1年間にわたる公道での社会実証事業に使用される。
トゥーインは、NTNが開発した「小型EV用インホイールモーターシステム」を搭載する2人乗りで、最高時速は75km。欧州の電動マイクロカーの公式規格である「L7e」カテゴリーで登録を行った。外形寸法は全長2850×全幅1425mmで、二次電池を除く重量は398kg。後輪側の両輪に、最高出力4kWのモーターがそれぞれ組み込まれている(最高出力は4kW×2=8kW)。「インホイールモーターを搭載する超小型EVが、登録車両として公道を実証走行するのは世界初」(NTN)だという。
「アヌシー国際アニメーション映画祭」でお披露目
NTNとアヌシー市は、NTNの欧州子会社であるNTN-SNRが同市内に生産拠点を構えるなど関係が深い。また、トゥーインのボディは、車両製造を手掛けるアヌシー市の企業・Lazareth(ラザレス)が担当した。
これらの関係もあって、トゥーインのお披露目は、アヌシー市で2013年6月10〜15日(欧州時間)に開催された、世界最大のアニメーション映画祭である「アヌシー国際アニメーション映画祭」のオープニングイベントで行われた。同アニメ映画祭の開催期間中は、会場内の移動に使用されたという。
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