3Dプリンタで「今出しょう子」を実体化してみた:エイッとはいきません(1/2 ページ)
微妙に話題になった@ITの美少女(?)キャラクター「今出しょう子」。3Dプリンタの話題もホットなので、最新技術を無駄遣いして「エイッと」作ってみることにした。あえて“微妙な感じ”を忠実再現して造形した。
「今出しょう子(いまで しょうこ)」は、@IT編集部が主催するアプリコンテストの美少女(?)キャラクターとして「エイッと」作られ、@ITのイベント告知誘導用のバナーに度々登場した。少々不器用な感じのする絵柄故に、@IT読者の間で“微妙に”話題になった。
「今は3Dプリンタもホットだし、これは立体化しない手はないだろう」ということで、モノづくり部分の手配をMONOistが担当。日頃、取材でお世話になっている企業に半ばダメ元で打診してみたが、幸い2社が快く依頼に応じてくれた。
今回協力いただいたのは、ユニークな3次元データ作成・造形サービスを提供するPLANET、3Dプリンタベンダー大手のストラタシス・ジャパン(以下、ストラタシス)。最新技術とプロの技を駆使し、しょう子の微妙な造形を忠実再現した。
まずは3次元データ作り
皆さんもよくご存じのように、「エイッ」と念じると、3Dプリンタから人形が出てくるわけではない。まず、3次元データの用意が必須だ。今回も、しょう子の3次元CG化に手間が掛かっている。MONOistや@ITにはキャラクターの3次元CGを作れる人がいないため、データ作成をプロの手にゆだねることにした。
PLANETは3Dプリンタを駆使してさまざまなユニークなサービスを展開する企業だ。3Dプリンタによる造形だけではなく、チョコレートの造形サービスも行っている。クリエイター向けサービスの他、写真からデータを起こしてカラー造形するフィギュアの一般向けサービスも提供している。しょう子データ作成においては、このテクニックが生かされた。
まずPLANETに、以下の原画をエイッと電子メールでお送りした。
ディテールがしっかり練られたキャラではないため、資料はたったこれだけ……。特にインパクトの大きかったと思われる、バナー広告に使われたしょう子の正面図を尊重してもらい、他の身体の情報やポーズは適当に整えてもらった。
写真からフィギュアを起こす同社のサービスを利用する場合は、この頼み方は望ましくないので、どうかご注意を……。
写真は違うアングル(正面、斜め方向、横方向、全身、全身横、似顔絵にしたい角度)の6点が希望ですが、最低でも角度の違った顔のアップ写真3枚以上でお願い致します。
(PLANETのWebサイトより:原文ママ)
できてきたデータはこちら。
少ない資料から、髪の毛の流れや腕の角度など、原画の微妙なデフォルメ感を忠実に再現していただいた。
このデータを同社のフルカラー3Dプリンタ「ZPrinter」に入力して、小さめのフィギュアをいくつか造形してもらった。こちらは石膏(せっこう)の粉を積層するタイプの3Dプリンタ。表面は、少しざらっとした感じで仕上がる。
さて、この3次元データをMONOist側が受け取った後、今度は3Dプリンタベンダーのストラタシス側に転送。同社の3Dプリンタ「Objet」で造形していただくことにした。
過去には、同社子会社のアルテックに依頼し、「ねとらぼ」の宮本真希記者をObjet(ハイエンド機種)で造形したこともあった。当時は、3Dスキャナを使ってデータ作成した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.