2015年には1億行――膨張する自動車制御システムの開発効率化に向けて開発手法も進化を続ける:ニュースからひもとくエンジニア求人動向(2/2 ページ)
最新技術が追加されるたびに、制御システムのコード量が増加する自動車の組み込みシステム。プログラマーの力技頼みだった従来の開発手法から、オブジェクト指向、モデルベースへと常に改善が図られています。
難易度は高いが大規模システムのアーキテクチャを構築していくだいご味がある
大規模なシステムを搭載しているにもかかわらず、自動車は量産品であり、耐久消費財として10年10万キロ走行の耐久性を求められます。また人命を預かる機器でもあって、求められる信頼性も極めて高い水準です。さらに安全性や省エネに向け、常に最新技術が搭載され続ける、と非常に難易度の高い製品です。
そんな製品を世に送り出すため、「共通する要素はどこか」「変数は何か」とご自身の論理形成力をいかんなく発揮し、自動車システムという大規模システムのアーキテクチャを構築するだいご味をぜひ、自動車業界の制御の世界で体現してみてはいかがでしょうか。
自動車メーカーからは、EV/HEV、安全システムといった先進技術領域はもちろん、既存のエンジンやボディ関連機器の制御まで、リーマンショック以降では最も幅広いバリエーションで求人が展開されるようになりました。
自動車業界未経験のエンジニアでも、車載カメラの画像データ処理や認識技術、通信制御技術、カーマルチメディア(カーナビ含む)のアプリケーション開発などの求人情報が出てきています。AV機器や携帯電話の領域で組み込み系の開発経験がある方、もっと言えばWeb系のエンジニアの方にも採用される可能性は十分あります。
一方、自動車業界の経験がある方には、エンジン制御、ブレーキ制御、ステアリング制御など、車の基本性能をつかさどる根幹部分の制御開発の求人情報をご紹介できます。ご自身の経験・スキルを存分に発揮できる求人情報が見つかるかもしれませんよ。
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