スマホの“次”は眼鏡/腕時計? 既に始動している“次”に備えた求人募集:ニュースからひもとくエンジニア求人動向(1/2 ページ)
Googleが眼鏡型の情報端末「Google Glass」を近い将来発売すると伝えるニュースが話題になっていますが、メーカーの求人動向の中にも、各社がスマートフォンの“次”の情報端末を研究開発し始めている兆しが表れています。
本記事は人材紹介会社「メイテックネクスト」河辺真典氏からの寄稿です。
着実に浸透するスマートフォン。既にスマホの“次”を見据えた求人が登場
MM総研が2013年3月28日に発表した国内スマートフォン市場規模の推移・予測に関する調査では、2013年3月時点で携帯電話契約件数が1億1661万件あるうち、スマートフォン契約数は4337万件に達する見込みだとされています。前年の調査ではスマホが占める割合は22.7%でしたが、14.5ポイント増えて37.2%に拡大したことになります。
さらに2018年3月にはスマホ契約数が9383万件となり、73.2%がスマホになると予測されています。来年の3月にはスマホ率が49.3%になるというMM総研の予測どおりにいけば、来年のうちにはスマホを持つ人が人口の半分を超える状況になりそうですね。
実際、スマートフォン関連の求人は堅調です。募集している企業は部品メーカーから材料メーカーまで裾野が広く、特に素材メーカーからの求人が増えてきています。
ただリーマン・ショック前の状況とは違い、優勝劣敗が明白。全てのメーカーから求人が出されているわけではありません。募集している企業にしても求人を詳しく見ると、電子部品メーカーはユニット化を目指して回路設計エンジニアを、素材メーカーは製品適応性を高めるために製品開発経験者を求めています。どのような戦略で他社との差別化を図ろうとしているのか、求人情報から各社の開発方針をうかがい知ることができそうです。
さらに最近は、スマートフォンの“次”の情報端末として、眼鏡タイプや腕時計タイプなど、より生活に密着した端末が発表されています。さらに人体と情報が密着する世界をイメージしているのでしょうか。
求人の動向にも、“次”を見据えた傾向が表れてきています。スマホに使われている液晶・有機ELといった分かりやすいキーワードが減ってきている一方、薄膜トランジスタや透明電極に関する研究開発での募集など、数は少ないですが各メーカーが新たなディスプレイの開発に取り組んでいると想起させる求人も登場してきています。
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