「アコード ハイブリッド」のJC08モード燃費は30.0km/l、他社のセダンHEV上回る:エコカー技術
ホンダが2013年6月21日に発売を予定しているセダンタイプのハイブリッド車(HEV)「アコード ハイブリッド」は、新開発の2モーターハイブリッドシステムの搭載により、30.0km/l(リットル)という良好なJC08モード燃費を達成した。この燃費は、トヨタ自動車など他社のセダンタイプのHEVを上回っている。
ホンダは2013年5月31日、同年6月21日に発売を予定しているセダンタイプのハイブリッド車(HEV)「アコード ハイブリッド」に関する情報を、同社のWebサイトで先行公開した。新開発の2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載しており、30.0km/l(リットル)という良好なJC08モード燃費を達成している。
SPORT HYBRID i-MMDは、米国のカリフォルニア州とニューヨーク州で2013年1月に発売したプラグインハイブリッド車(PHEV)「アコード プラグインハイブリッド」のプラグインハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD Plug-in」のハイブリッド版である。排気量2.0lの直列4気筒アトキンソンサイクルエンジンに、走行用と発電用の2個のモーターとエンジンに直結する湿式多板クラッチを組み合わせた電動CVT(無段変速機)から構成され、従来のハイブリッドシステムよりも高効率を達成できるとしている。エンジンの最高出力は105kW、最大トルクは165Nm、モーターの最高出力は124kW、最大トルクは307Nm。エンジンとモーターを合わせたシステムの最高出力は146kWとなっている。
国内市場で販売されているセダンタイプのHEVとしては、トヨタ自動車の「レクサスHS250h」(JC08モード燃費20.6km/l)、「SAI」(同21.0km/l)、「カムリ」(同23.4km/l)、「クラウン」のハイブリッドモデル(同23.2km/l)、「レクサスIS300h」(同23.2km/l)、日産自動車の「フーガ ハイブリッド」(同16.6km/l)などがある。アコード ハイブリッドは、これらよりも燃費が良好である。
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