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新興国で売れる白物家電は?市場調査(3/3 ページ)

洗濯機や冷蔵庫など白物家電と、小型家電を合わせた33品目の生産・販売予測を富士経済が発表した。要となる地域は中国、インド、東南アジアだ。販売数の成長が著しいのは血圧計である。

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中国市場が左右するルームエアコン

 ルームエアコン市場の状況は冷蔵庫市場と似ている。マイナス要因の中国、プラス要因の東南アジアという構図だ。

 2012年は中国の落ち込みを新興国市場がカバーできず、対前年比2%減となった。中国は世界生産の8割弱を占めており、中国の動向が今後の推移を左右する。中国は国内需要が低迷している他、在庫処理が課題となっており、2014年に中国市場が回復した後も、2桁台の成長は難しいという。従って、中国市場が世界市場に占める比率は次第に下がっていく。

 一方、東南アジア、特にインドネシアは引き続き2桁成長が期待できるという。さらにインド、ブラジルが4〜5%の市場成長率で続く。伸び率が下がっていく中国市場、横ばいの北米市場を、縮小する欧州市場を東南アジア市場の成長が上回る結果、2017年のルームエアコンの世界生産規模は2011年比8.6%増の1億7040万台に成長すると予測した(図4)。


図4 ルームエアコンの生産台数予測 世界市場の予測値を示した。出典:富士経済

血圧計は中国からインドへ

 パーソナルケア製品の新旗手は血圧計だ。血圧計の動向は白物家電とは大きく異なる。中国が市場を引っ張り上げる形だ。成長が続く血圧計市場は、2013年以降も順調に伸びる。年率5〜8%の成長が続き、2017年の市場規模は2011年比で43.5%増の6455万台だと予測した(図5)。


図5 血圧計の生産台数予測 世界市場の予測値を示した。出典:富士経済

 血圧計市場の主役を務めているのは中国だ。現在の生産量のうち、中国が約9割を占め、残りの1割を東南アジアが担っている。

 中国は生産だけでなく、販売でも強い。現在の需要地は沿岸部や大都市が中心だが、健康管理への関心が高まり、高齢者向けの贈答品として扱われることもあって、堅調に市場が拡大していくとした。

 東南アジアやインド、ブラジルなどが注目市場だ。特にインドは若年層の人口比率が高く(若年層29.7%)、中長期的な伸びが予測でき、所得水準の向上と合わせて巨大市場へと成長する可能性があるという。


 同社は今回の調査結果を「グローバル家電市場総調査 2013」として販売している。

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