軽自動車「第4の選択肢」になるか、日産と三菱自が車名とデザインを発表:「DAYZ」と「eKワゴン」
日産自動車と三菱自動車は、共同開発中のハイトワゴンタイプの軽自動車について、それぞれが販売する際の車名と外形デザインを発表した。日産自動車は新たな車名「DAYZ」を採用し、三菱自動車は「eKワゴン」を継続する。発売はそれぞれ6月を予定している。
日産自動車と三菱自動車は2013年3月8日、両社が共同開発中のハイトワゴン(トールワゴンとも)タイプの軽自動車について、それぞれが販売する際の車名と外形デザインを発表した。同年6月の発売を予定している。
⇒「DAYZ」と「eKワゴン」を、競合の「ワゴンR」「ムーヴ」「N-ONE」と比較した記事はこちら
両社は2011年6月、軽自動車の開発・設計・生産を行う合弁企業NMKVを、50%ずつ出資して設立している。今回発表したハイトワゴンタイプの軽自動車は、NMKVが独自開発した車両の第1弾となる。
現在日産自動車は、ハイトワゴンタイプの軽自動車として、スズキからOEM供給を受けている「モコ」を販売している。2013年6月から販売するNMKV製の車名は、「DAYZ(デイズ)」と「DAYZハイウェイスター」になる。「『毎日(DAYS)を、昨日までと違う楽しい日々に変えていく』という顧客に提供する価値を、“S”を反転した“Z”という表記にその想いを込めた」という。
一方、三菱自動車は、従来から自社で開発・販売してきたハイトワゴンタイプの軽自動車「eKワゴン」の車名を継続して採用する。ただし、ターボチャージャなどを搭載するスポーツモデルの「eKスポーツ」は販売を継続せず、新たに「eKカスタム」を追加する。eKワゴンは、2001年に初代モデルが投入されており、2013年6月発売のモデルは3代目となる。なお、ekワゴンの“eK”は、“いい軽”を意味している。
日産自動車と三菱自動車は、NMKV製の軽自動車として、2013年6月に第1弾のハイトワゴンタイプを市場投入した後、第2弾のスーパーハイトワゴンタイプを2014年初頭に販売開始する計画だ。
軽ハイトワゴンの市場競争はさらに激化
日産自動車と三菱自動車が発表したDAYZと新型eKワゴンは、現在の軽自動車市場のメインストリームに位置するハイトワゴンタイプだ。
ハイトワゴンタイプの軽自動車は激戦区となっている。スズキが2012年9月に「ワゴンR」をフルモデルチェンジ(関連記事1)したの皮切りに、ホンダは同年11月に新車の「N-ONE」を発表(関連記事2)。ダイハツ工業も2012年12月、ビッグマイナーチェンジを施した「ムーヴ」を投入して対抗している(関連記事3)。第4の選択肢として、DAYZと新型eKワゴンが割って入れるのか、注目だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ワゴンR」の燃費が新技術で28.8km/lに、時速13km以下でアイドルストップ
スズキは、9月発売予定の新型「ワゴンR」に採用する新たな低燃費化技術として、リチウムイオン電池と高出力オルタネータを用いるブレーキ回生システム「ENE-CHARGE」と、アイドルストップ時にも蓄冷材を通して冷風を室内に送れる「ECO-COOL」を発表した。これらを使ったアイドルストップ機能と軽量化などにより、新型ワゴンRのJC08モード燃費は28.8km/lとなった。 - ダウンサイジング過給の「N-ONE Tourer」、競合の軽ターボを上回るトルク性能
ホンダの軽自動車「Nシリーズ」の第3弾「N-ONE」のターボチャージャ搭載車種である「N-ONE Tourer」は、「ダウンサイジング過給」を取り入れている。競合車種となるスズキの「ワゴンR スティングレー」、ダイハツ工業の「ムーヴ カスタム」と比較した。 - 新型「ムーヴ」の燃費は「ワゴンR」以上、走行性能でも「N-ONE」に対抗
ダイハツ工業の新型「ムーヴ」は、「e:Sテクノロジー第2弾」の搭載により、スズキの「ワゴンR」を上回る29.0km/lというJC08モード燃費を達成。5〜6万円を追加すれば。時速30km以下で動作する衝突回避支援システムも装備できる。さらに、ホンダの「N-ONE」に対抗すべく、足回り部品の改善による走行性能の向上も果たした。