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村田製作所が東京電波と共同開発した水晶振動子を車載展開、2013年春に商品化車載電子部品

村田製作所は、東京電波と共同開発した水晶振動子「HCR(Hybrid Crystal Resonator)」の車載対応品を開発中である。2013年春にも商品化を完了する計画だ。

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村田製作所と東京電波が共同開発した水晶振動子「HCR」

 村田製作所は、東京電波と共同開発した水晶振動子「HCR(Hybrid Crystal Resonator)」の車載対応品を開発中である。エンジンやトランスミッションといったパワートレインを制御するECU(電子制御ユニット)向けに自動車メーカーやティア1サプライヤに提案しており、2013年春にも商品化を完了する計画だ。同社が東京電波の完全子会社化について説明するため、2013年2月13日に東京都内で開いた会見で明らかにした(関連記事)。 

村田製作所と東京電波が共同開発した水晶振動子「HCR」
村田製作所と東京電波が共同開発した水晶振動子「HCR」

 村田製作所は2009年4月、東京電波の水晶素子と、村田製作所のセラミック振動子「セラロック」に用いられているパッケージング技術を組み合わせた水晶振動子としてHCRを発表している。一般的な水晶振動子は、内部にキャビティ構造を持つセラミックパッケージを金属もしくはガラスで封止しているため高価である。これに対してHCRは、セラロックと同様にアルミナ基板と金属キャップをパッケージ部品として用い、樹脂で封止するので安価である。このため、高精度の水晶振動子でありながら、従来品よりも低価格を実現できているという。

 現在、HCRは、ハードディスクドライブ、携帯電話機やスマートフォンのICチップ、USBインタフェースなどのタイミングデバイスとして採用されている。事業規模も、月産3000万個、年商30億円まで拡大している。

 HCRは、高精度と低価格の両立の他に、水晶振動子のパッケージ内部に存在するパーティクルを検知できるという特徴も備えている。不具合要因の1つであるパーティクルが内在した製品を顧客に出荷する前に選別できるので、「品質に対する要求が特に厳しい車載対応の水晶振動子では、競合他社に対する大きな優位性になる」(村田製作所)という。

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