村田製作所が車載セラコンの容量を倍増、アルミ電解コンの置き換え目指す:車載電子部品
村田製作所は、車載向け積層セラミックコンデンサの小型化と大容量化を実現したと発表。新製品により、車載システムの電源回路の平滑用途に用いられている、アルミ電解コンデンサやタンタルコンデンサの置き換えを目指す。
村田製作所は2012年6月28日、車載向け積層セラミックコンデンサ「GCMシリーズ」の小型化と大容量化を実現したと発表した。新材料の採用により、従来の3225サイズ(3.2×2.5mm)から3216サイズ(3.2×1.6mm)へ小型化するとともに、静電容量を従来の2倍以上に引き上げた。新製品により、車載システムの電源回路の平滑用途に用いられている、アルミ電解コンデンサやタンタルコンデンサの置き換えを目指す。
今回発表したのは、定格電圧が25Vの「GCM31CC71E106KA01」と、定格電圧が25Vの「GCM31CC71H475KA49」。両製品とも出雲村田製作所(島根県出雲市)で量産中である。静電容量は、3225サイズの従来品と比べて、定格電圧25V品が4.5μFから10μFに、定格電圧50V品が2.2μFから4.7μFに増加している。サンプル価格は、定格電圧25V品が12.7円、定格電圧50V品が8円となっている。
車載システムの電源回路では、平滑用途に大容量のコンデンサが必要となる。このため、高い容量を確保しやすいアルミ電解コンデンサやタンタルコンデンサが採用されていることが多い。同社によれば、耐熱性に優れる積層セラミックコンデンサで容量を倍増したことにより、これらのコンデンサの置き換えが可能になるという。また、自動車の電子化の進展による電子部品の搭載点数の増加に対応するため、従来の3225サイズよりも小型の3216サイズにしたことも大きな特徴となっている。
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