「半導体事業再編は苦渋の決断」、富士通セミコンの従業員数は2000人以下へ:ビジネスニュース 企業動向(2/2 ページ)
富士通は、子会社の富士通セミコンダクター(富士通セミコン)が手掛ける半導体事業の大規模な再編を発表した。再編によって、富士通セミコンの従業員数は最終的に2000人以下まで削減されることになる。
三重の200mmラインは会津若松へ
上記の新会社2社への転籍の他に、三重工場の200mmウエハーラインを、製造子会社の富士通セミコンダクターテクノロジーや会津若松工場などがある会津若松地区に移設する。三重工場の200mmウエハーラインが入っていた建屋については、「今後は未定」(肥塚氏)だという。
そして、早期退職募集などによって、三重工場の200mmウエハーラインの従業員を含めて2000人程度の従業員を削減する方針である。つまり、新会社2社への転籍と合わせれば、約6500人の従業員が富士通セミコンダクターから去ることになる。
2012年10月にデンソーに売却した岩手工場(岩手県金ケ崎町)、2012年12月にジェイデバイスに売却した3つの後工程工場に勤務していた約2400人を加えれば、人員削減の規模は8900人まで膨れ上がる。最終的な富士通セミコンダクターの従業員数は「1000〜2000人の間」(肥塚氏)を想定しており、2012年9月末と比べれば80%以上減少することになる。富士通社長の山本氏は、「富士通セミコンダクターは、マイコンやアナログICの設計・開発部門と販社機能、会津若松地区の工場から構成されるコンパクトな企業になる」と述べている。
マイコンとアナログIC事業も安泰ではない?
今回の再編計画では、富士通セミコンダクターに残るマイコンとアナログICの事業の今後についても含みを持たせている。ニュースリリースでは、「顧客への安定的な供給とビジネスの発展を目指し、今後、あらゆる可能性を検討していく」となっている。「再編計画の完了後に富士通セミコンダクターそのものを売却する可能性もあるのか」という質問に対しては、「文字通り、あらゆる可能性を検討する」(肥塚氏)と回答した。
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